プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

医療法人H会が運営する介護事業所「Oの里」で組合結成!ハラスメントのない職場を目指して

医療法人H会が運営する介護事業所「Oの里」で組合結成!ハラスメントのない職場を目指して


 2月9日付で、プレカリアートユニオンは医療法人H会に対し団体交渉を申し入れた。同法人が運営する介護老人保健施設「○の里」で働く5人の仲間が、職場の人員不足の辻褄を合わせるための違法な労務管理と蔓延するハラスメントを改善するために立ち上がった。
■自分の身を守るためだけでなく誰もが安心して働ける職場を目指す
 組合結成のリーダーとなったSさんは、自身の受けたハラスメント問題を解決したいと組合に相談に訪れた。聞き取りを行ううちに、職場全体が人員不足による環境の悪化により崩壊し掛けている実態が徐々に浮き彫りになってきた。
 1人で加入することで自分自身の身を守ることはできるが、ハラスメントを根本的に解決して本当に安心して働き続けられる職場に変えていくためには職場の仲間が1人でも多く組合員になることが大切であることを伝えると「やります」と頷いた。本人も傷つき弱っていたSさんだが、同じくらいハラスメントの被害を受け辞めていく人が多い施設の現状にも心を痛めていた。
■現地での相談会を行い組織化
 その後、Sさんは職場の仲間に積極的に声を掛け、現地付近で組合の説明会が複数回開催された。実際に会って話を聞くと、異口同音に管理者や一部スタッフからのハラスメントの問題、人員不足で不当に有休消化を妨害され、休んでいても「まだ来られないのか」などと出勤を促される問題などが語られる。休みが長くなった労働者には出勤するか退職するかと迫り退職勧奨まで行われていた。パートタイムで働く仲間は、家庭の事情を考慮されず契約書に反する出勤を強く促されていた。
 そのような人手不足の施設にもかかわらず喫煙者のハラッサーが取り巻きたちと共に非喫煙者の労働者たちに苛烈なイジメを繰り返していた。当然、そのような職場では残業代の未払い問題も生じる。説明会に来た仲間たちは皆、口を揃え「辞めたい」と呟いていた。地道な声かけが実を結び、組合員は5名に増え、満を持して団体交渉申入を行った。
■交渉を待たず次々と職場環境が改善
 団体交渉の要求事項の核となるのは、ハラスメントのない職場の実現、労働者の健康に配慮した安全配慮義務の履行、妨害せず適法に有休を取得させること、賃金未払いの解消などである。
 また、喫煙者が職務放棄し仕事中長時間喫煙序に行ったきり戻ってこなくなる問題についても改善を求めた。要求事項は多岐にわたり、団体交渉の申入書自体も1万字に迫らんばかりの長大なものとなった。法人には代理人が就任。申し入れ直後から団交に向けた地ならしのための折衝が行われた。折衝の中で、既に労働時間の喫煙は全面的に禁止となり、有給についても改善が行われた。また、組合員に対する退職勧奨も行われなくなり、施設はハラスメントの撲滅にも舵を切った。まとまった数で加入通告をし団体交渉を申し入れたことが法人のこのような対応に繋がった。
■様々な職場で発生する類似の問題
 実は、「Oの里」で発生したハラスメント問題は、介護の現場で構造的に起こるパワハラの典型だ。様々な介護の現場で近い事例は後を絶たない。人件費を抑制したい経営者は最低限の人数で介護の現場を回そうとする。その結果、有休は疎か労働から完全に解放された休憩を取得することもままならず、残業代も「自己申請制度」により隠され切り捨てられる。現場で働く労働者は余裕を失い、きつい口調での注意が行われ、それが放置されたままエスカレートしハラスメントに発展する。
 それにより人が辞めさらに人員不足は加速。施設は急いで求人をするが新しく入った新人は余裕のない職場でハラスメントの餌食になるため職場に定着しにくく、経営者が当初見込んだ以上の人手不足が常態化する。そうすると、体調を崩しても休むに休めず咎められ、ミスも頻発。更にそれを必要以上に厳しく指導するハラスメントが……職場崩壊である。このような職場では深刻な虐待がいつ起こっても不思議ではない。労働者の就労環境はもちろん、入居者、利用者のためにも改善は急務である。
 H会との第1回団体交渉は4月5日に行われ、法人は組合員の訴えを受けとめ、各種の要求について、改善することを前提に検討することとなった。法人が一部自主的に改善を開始しているとはいえ、職場のハラスメントは使用者任せにしていては撲滅できない。団交で勝ち取った成果を元にH会の仲間たちは支部結成を目指し活動を続けていく。
 稲葉一良(書記長)

 

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神奈川県内のホテルでのパワハラ、未払い賃金問題について交渉していた東京都内に本社のあるホテルの運営会社と和解!ほか(2024年3月の解決)

2024年3月の解決報告です。

パワーハラスメントにより休職を余儀なくされた問題について交渉していた販売店と和解!
 パワーハラスメントにより休職を余儀なくされた問題について交渉していた販売店と和解しました。

■神奈川県内のホテルでのパワハラ、未払い賃金問題について交渉していた東京都内に本社のあるホテルの運営会社と和解!
 神奈川県内のホテルでのパワハラ、未払い賃金問題について交渉していた東京都内に本社のあるホテルの運営会社と和解しました。パワハラ、不利益変更、賃金不払いなどの問題に直面していた労働者2人が、プレカリアートユニオンに加入し、団体交渉を行ったところ、会社は未払い賃金問題、パワハラ問題の再発防止策を講じることを約束し、当該組合員が納得できる水準で解決金を支払うことを合意し、和解しました。

社会保険料遡及加入に関わる労働者負担分の支払いや未払い賃金問題などについて交渉していた東京都内の警備会社と和解!
 社会保険料遡及加入に関わる労働者負担分の支払いや未払い賃金問題などについて交渉していた東京都内の警備会社と和解しました。

■積立休暇取得に関するコミュニケーション不足により欠勤とされた件について交渉していた神奈川県内のインフラ関連会社と和解!
 積立休暇取得に関するコミュニケーション不足により欠勤とされた件について交渉していた神奈川県内のインフラ関連会社と和解しました。

■2人の労働者の解雇と意に反した退職問題、ハラスメント問題などについて交渉していた東京都内の不動産会社と和解!
 2人の労働者の解雇と意に反した退職問題、ハラスメント問題などについて交渉していた東京都内の不動産会社と和解しました。

 

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【組合員紹介&組合員の手記】仲間を守りたい一心でパワハラが横行する 老人介護施設で組織化進めるSさん

【組合員紹介&組合員の手記】
仲間を守りたい一心でパワハラが横行する
老人介護施設で組織化進めるSさん


 私は、老人介護施設○○の里で介護職で働くSと申します。入社8年目のこのたび、私と職場の仲間たちは、長年続いてきた深刻なパワハラと賃金支払いの不正に立ち向かうため、プレカリアートユニオンに加入し、団結して問題解決に取り組むことを決意しました。
■苦しみと葛藤の日常
 入社時よりすでに、長年勤めているスタッフの何人かから、暴言や嫌がらせが日常茶飯事のように行われており、私はプレッシャーを感じながら働いてきました。私はそのなかでも訴えることができないスタッフに代わり上司に何度も訴えてまいりましたが、ただ話を聞くふりをするだけで、一向に改善されることはありませんでした。それどころかさらにパワハラに同調するスタッフが増える始末です。当然のことながら、退職するスタッフが後を絶たず、新人を採用してもすぐにやめてしまうという悪循環となってしまっております。
 入所者100名に対してスタッフ4名で対応するといった法令違反も甚だしい状況になってしまっていた時さえあります。私は働く仲間を守りたい一心で声を上げてきたのですが、私自身も嫌がらせ・パワハラを受けることとなり、とうとう休職せざるを得なくなってしまいました。何とか頑張ってきた何人かの真面目なスタッフもやはり我慢できない状況となり、私は施設責任者に状況の改善を求め何とか話し合いを持ちましたが、「あなたが他に移ればよいのでは。職場の環境は変わることはない」の返答だけでした。
■一緒に闘いましょう」
 私自身は何度も自問自答しましたが、決して自分は間違っていない。正すべきは施設の方であり、パワハラ・嫌がらせを繰り返してきたスタッフこそ是正されるべき存在なのだと心に刻み込んだのです。何とか施設を良くしたい!との一心で、プレカリアートユニオンに連絡致しました。稲葉書記長との面談で、「大変でしたね。一緒に闘いましょう」の言葉をいただき、今まで我慢してきた苦悩や不安が安堵に代わり、涙が溢れてきました。
 なるべく闘う仲間を増やしてくださいとのことで、お力添えのお陰で交渉申し入れ時には私を含め5名の仲間ができました。私が相談に伺って2か月目に団体交渉申入れ、3か月目で団体交渉にこぎつけることができました。その間も、すでに退職勧告を受けるという仕打ちを受けていた2名の仲間も、稲葉書記長のアドバイスにより、施設側に異議の申し立てをすることによって事なきを得ることができました。
 今は仲間とユニオンの団結により、大変心強く感じております。私たち個々の力では到底太刀打ちできない相手でも、ユニオンに加入したことにより会社側と対等に交渉できるのだと知った今では、以前のように不正や嫌がらせに対してしっかり闘う心構えができております。
 一致団結し、会社側にきちんと法令を遵守し、働きやすい環境を実現していけると信じております。さらに私たちの行動に理解と賛同を得る仲間たちがさらに増えることを望み、組合員の数も増やしてゆけることを願っております。
■不正な賃金支払いの発覚
 さらに、調査を進めていく中で、会社が支払っている残業代や深夜手当に不正があることが発覚しました。本来支払われるべき給与が支払われていないという、言語道断のことであり、二重の苦しみを感じています。ユニオンの介入がなければ発覚しなかったことであり、これについても心からユニオンに感謝しております。未払い分は絶対に取返さなければなりません。
■私たちの労働組合としての活動目標
・施設に対しパワハラの是正と未払い賃金の支払いを速やかに実施させる。
・喫煙者のみが優遇される状況を改善させる。
・根本的な賃金水準の改善。
・組合員のレベルアップを行う為の講習会や他団体との交流。
・今後予想される業界の変化に対応する知識の習得。
 これらを目標に、私たちが楽しく働ける環境づくりを実現するため、プレカリアートユニオンと共に闘ってゆきます。何卒よろしくお願いいたします。
 S(組合員)

 

 

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私傷病でも職場のストレスでも使える「傷病手当金」をあらためて分かりやすく【いなばの生活力向上計画第24回】

いなばの生活力向上計画第24回

私傷病でも職場のストレスでも使える「傷病手当金」をあらためて分かりやすく


 毎月生活力向上のための情報をお伝えするこのコーナー。今回は傷病手当金について紹介します。年度末から年度初めにかけて職場のストレスもかかりがちで多くの仲間が鬱や適応障害をはじめとする精神疾患で仕事を休まざるを得なくなっています。そんなとき傷病手当金が支えてくれます。
■休業4日目から収入の3分の2が給付される
 傷病手当金とは、ざっくりと4日以上の休業に対して健康保険から収入の3分の2の給付を受けることができる制度です。速やかに労災給付が受けれるようなケース(職場や通勤中に怪我をしたなど)を除き、原則としてどのような怪我や病気で休んでも支給対象になります。
 休んだ初日から3日間は支給されず4日目以降の休んでいた日についてが支給の対象となります。日数を数える際は出勤予定の有無にかかわらず、暦日で数えます。
 例えば平日勤務の労働者が金曜びから私傷病で休んだ場合、休みの日の土日はそれぞれ2日目、3日目とカウントされ4日目の月曜日から支給開始となります。風邪やインフルエンザももちろん対象。ただし、健康保険の被保険者に対する給付である点には注意してください。
■職場のハラスメントによる休職にも使える
 同一傷病について最長で1年半の間給付を受けることができます。健康保険の加入期間が1年未満の場合、被保険者資格を失うと傷病手当金も打ち切りとなりますが、1年以上の加入期間がある場合、受給開始時点で受給資格があれば途中で退職などをしても、就労不能である限り期間の最後まで受けきることができます。
 また、職場のハラスメントなどによる精神疾患の場合も実務上はまずは傷病手当を申請するケースが大多数です。この背景として、そもそも職場のハラスメントによる労災は(日常生活には他のストレッサーも多数存在することなどから)明確に仕事が原因であると医学的に証明可能なケースが少なく労災認定されにくいという問題、仮に労災認定されても約半年後であるという問題があります。労災が後で認定されるとしても所定の手続きを行い付け替えをすればよいだけなので問題ありません。
  他にも見逃されがちな点として、職場が必要な安全配慮をしないため働けない、就労により悪化の虞がある、なども就労不能と見なされる点です。被保険者が受けられる保険給付なので何の遠慮も不要です。どんどん申請しましょう。
 稲葉一良(書記長)

 

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世界中で急速に進むジェントリフィケーションをどのように認識し立ち向かうか。『ブルックリン化する世界』(森千香子著/東京大学出版会)

世界中で急速に進むジェントリフィケーションをどのように認識し立ち向かうか


ブルックリン化する世界』(森千香子著/東京大学出版会

www.utp.or.jp


 蔵前は東京のブルックリンと呼ばれている。東京23区の新築マンション販売価格は年々上昇を続け、ついに今年に入りその平均金額が1億円を突破したと報じられた。そして、昔ながらの商店はどんどん数を減らし駅前再開発が盛んに行われている。もはや多くの労働者にとって東京23区内で自宅を所有するということは現実的な選択肢ではない。
 『ブルックリン化する世界 ジェントリフィケーションを問い直す』は、同志社大学社会学部教授であり同大学都市共生研究センター長を務める森千香子氏による1冊。
 不動産のグローバル化デベロッパーの再開発により地価と居住コストが急騰するブルックリンで起こっているジェントリフィケーション。それに対する地域住民を中心としたカウンター運動、生じる地域コミュニティの崩壊と再生を記した1冊である。
■世界中で起こっているジェントリフィケーション
 ジェントリフィケーションとは一般に地域に高所得層が流入し、質の高い住居が建ち並ぶ等の再開発が行われ地価が高騰することを指す。本書では、このジェントリフィケーションの功罪を分析し、その背景にある、資本によるマイノリティを標的にした追い出し問題や地域コミュニティの崩壊なども射程に収め再定義を行っている。
 デベロッパーが儲けのために土地や物件を買い上げ、時に投資目的で保持し、時に物件価格をつり上げる。その地域の元々の住民は差別に基づく様々な嫌がらせで立ち退きを迫られる。この貧困層追い出しは実に深刻だ。
 商店は数を減らし、新しくできた高所得層向けの店での買い物は昔からの住人には事実上不可能に近い。地元に居ながらにしてよそ者になってしまう現象が起こっている。このような問題とブルックリンの住民はCO(コミュニティ・オーガナイジング)などを駆使してどのように向き合い立ち向かっているかが記されている。
 日本でも万博に向けて西成(あいりん地区)の再開発が行われ、まるで貧困を覆い隠すかのような官民一体となった日雇い労働者をはじめとする地元住民への差別を背景とした排除が行われている。23区でも次々と新しいマンションが建ち並びそれらの価格は軒並み目を剥く程である。
 町が綺麗になり新しい商業施設ができる等と聞くとついそわそわしてしまいがちだが、しっかりと譜の側面にも目を向け都市開発や住まいのあり方はどのようにあるべきか皆でしっかりと議論していきたい。本書はそのための土台になる1冊だと感じた。
 稲葉一良(書記長)

 

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手元に1冊、常備薬のように備えてほしい「死なない」ためのノウハウ。『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(雨宮処凛著/光文社新書)

手元に1冊、常備薬のように備えてほしい「死なない」ためのノウハウ

死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(雨宮処凛著/光文社新書

www.kobunsha.com


 コロナ渦に続く物価の高騰。日本中に貧困が急速に広がっているのを痛感する。「一億層中流」などと叫ばれた時代はもはや遠い昔である。現代社会は格差と貧困に満ちている。「死なないノウハウ」は雨宮処凛氏による文字通りそんな現代日本で何かあったときに死んでしまわないための様々なノウハウを記した1冊。著者は2006年から継続的に貧困問題に取り組み、版貧困ネットワークの世話人などを務める。
■様々な生活の困りごとを幅広くカバー
 まず初めに本書の目次を見て感じるのは守備範囲の広さだ。序章で著者自身の経験を語り、続く各章ではお金、仕事、親の介護、健康、トラブル。そして、最後には「死なない」というタイトルと一見矛盾するかに見える「死」について。この1冊を読むことで生活のあらゆる困りごとに対処する情報源にアクセスできる。
 まずは通読し、その後必要に応じて目次を引くことで素早く必要な知識を得ることができる。また、読み込んでいくことではじめはバラバラに見えていたそれぞれの問題の関係性や繋がり、背景を理解することができる。何が貧困をもたらし人を死に至らすのかという構造を理解することで「不意打ち」による転落を未然に防ぐことができる。
■第2章「仕事」ではPUの清水委員長が職場問題への対処法を語る
 第2章仕事についてでは、プレカリアートユニオン清水委員長が日々の労働相談や会社との交渉の現状や、職場でこういう目にあったらこういう対処ができる、この問題の解決に必要なのはこれなど具体的な対処法を解説する。
 特に「上司のパワハラで退職したが」という項はぜひ読んで欲しい。近年職場のパワーハラスメントが急増し、より深刻に、より巧妙になっている。この手の相談は実際に組合にも頻繁に寄せられる。ということは多くの労働者が被害を受けやすいということ。職場でパワハラを「受けた時点で」我慢せず労働組合に相談してほしい。
 その際に録音などの証拠が強い武器になる。また、退職をする前に1度休職も検討してほしい。労働組合は日々職場のハラスメント問題を解決し続けている。また、この問題に限らず、労働問題はとかく労基署や労働局に相談されがちだが、労災など一部の例外を除き、率直にほとんど解決の役には立たない。勇気を出して迷わずに労働組合に相談してほしい。
 タイトルに「死なない」ノウハウとあるが、大げさに捉えずぜひ気軽に取り寄せて手元置いてほしい1冊。ちょっとしたトラブルやアクシデントがきっかけとなって簡単に死を意識する状況に追い込まれうる時勢だ。「困ったとき、すぐに相談するっていってもどこに?」そんな悩みは本書を読むことでたちどころに解決する。そして最後にもう一度、労働問題で困ったら労基署や労働局ではなく迷わず労働組合に相談してほしい。

 稲葉一良(書記長)

 

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「一緒に生きよう。また会おう」 延期されていた東京トランスマーチ2023開催。3月31日・国際トランスジェンダー可視化の日に

「一緒に生きよう。また会おう」
延期されていた東京トランスマーチ2023開催
3月31日・国際トランスジェンダー可視化の日に


 昨年11月から延期されていた「東京トランスマーチ2023」が、今年2024年3月31日〈国際トランスジェンダー可視化の日 International Transgender Day of Visibility〉に、東京・新宿で開催されました。主催は、一般社団法人Transgender Japan(TGJP トランスジェンダー・ジャパン)。
 一般社団法人Transgender Japanは、すべてのトランスジェンダーが差別されることがない人権が擁護された社会を目指して活動する団体で、2021年に東京で日本で初めてのトランスマーチを開催、トランスジェンダーのコミュニティ構築、人権擁護・啓発を訴えるため、毎年11月20日のトランスジェンダー追悼の日前後にトランスマーチを開催してきました。
 プレカリアートユニオンの組合員も、LGBT・ジェンダー平等チームのメンバーを中心に参加し、「一緒に歩こう。生き延びよう」「一緒に生きよう。また会おう」などとコールしながら、晴れ渡る空の下、新宿の街を歩きました。
 一般社団法人Transgender Japanから、トランスマーチ2024は、今年11月に開催予定との説明がありました。また、4月19日(金)から4月21日(日)までの3日間、東京・代々木公園で開催される、「東京レインボープライド2024」のなかで4月21日に開催予定のプライドパレードで、今年も東京トランスマーチのフロートが出されると案内がありました。
 「東京レインボープライド2024」については、こちらをご覧ください。

tokyorainbowpride.com

トランスマーチ2023呼びかけ文はこちらをご覧ください。

transmarch.jp

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