プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

組合員Mさんの手記 長時間労働から解放され、ようやく普通の生活できるようになった。運送会社と未払い賃金問題で和解

組合員Mさんの手記
長時間労働から解放され、ようやく普通の生活できるようになった
運送会社と未払い賃金問題で和解

 私は4月末日をもって働いている運送会社と未払い賃金問題などについて和解し、新たなる気持ちで日々仕事に励んでおります。和解後の業務内容は以前と比べ拘束時間が短くなり、休憩時間もキチンととれるなどの改善がなされ、やっと普通の生活ができるようになってきました。この業務内容の改善は、私だけのものではなく、従業員全てに対して業務内容の改善を行うことが会社の方針となったようです(現段階では、まだ全員への改善は徹底できていません)。
 また、私に対してパワハラを行っていた先輩社員は別の課に異動となり、仕事において私と顔を合わせることがほぼなくなりました。組合による力強い団体交渉で、会社も問題の大きさに気づき、会社全体で改革を進めているようです。私は、和解というよりは、100%勝利を勝ち取ったという気持ちでいっぱいです。
 私の業務内容が改善され1ヶ月程経った6月頃から体調不良がおき始め、以前より疲れを感じるようになり、睡眠時間も食事も以前に比べキチンととれているのにおかしいなと思い、これは何か大きな病気ではないかと心配になり病院で診察を受け、先生による問診ではここ2年程の仕事によるストレスや過労の話、そして組合の協力でその問題が解決し、やっと楽になってきたことなどを話しました。
■やっと疲れを感じられる身体になった
 健康診断並みの診察をしていただき、結果はどこも異常なし。では何故こんなに疲労感があるのかを先生に伺ったところ、これはあくまで先生の私見ですが、「今まで疲れすぎていて、疲れを感じることすらできなかったのでは?」「血液検査、レントゲン等沢山の検査の結果は何も異常ありませんよ、やっと疲れを感じる体に戻ってきたんです、無理をせず少しずつ元気になって行きましょう」とのお言葉をいただきました。
■組合のウクレレ教室が楽しみ
 長時間労働パワハラ等の異常といえる勤務状態を何年も続けると人間は体だけでなく、心はもちろんのこと、脳の思考までにも害を及ぼすということが本当によく分かります。
 私は先生のおっしゃる通り無理をせず、少しづつですが正常な体調を取り戻しつつあります。
 最近は組合の活動にも少しづつ参加させていただくようになり、一番楽しいのが「ウクレレ教室」(※毎週第2土曜日12時から組合事務所で無料で開催中。楽器は貸し出し)でしょうか。元々音楽が専門で演奏をしていたのですが、会社勤めをするようになってから楽器を演奏することからしばらく遠ざかっていました。稲葉書記長からのお誘いもあり組合のウクレレ教室に参加させていただいたら、やはり楽器を演奏するのは楽しい!
 最初のウクレレ教室に参加させていただいた日に、稲葉書記長から大切なウクレレをお借りし、自分で教則本を買って練習を始めたら楽しい! 楽器の練習の仕方は、楽器の種類が違えど、まあ大体分かります。そうなると自分のウクレレがほしくなるんですね。ここまでは想定内でしたが、2週間程で自分のウクレレを購入してしまいました。
 楽器を購入するのって楽しいんですよ、自分はどんな感じの音色が好みなのか、それによってボディーの材質や弦の種類などが変わってくるんです。
 財布と相談しながら楽器屋さんに出向き、まだ弾けもしないのに知識ばかりを頭に詰めて好みの楽器と弦を購入しました。一日一回はウクレレに触るようにしています、これが上達の第一歩ですからね。
■仲間の力になるためアクションに参加
 また先日は組合のアクションの街宣活動にも参加させていただきました。私も組合に助けていただいたので、まだ問題解決をしていない組合員の方々のお力にならなくてはとの思いがあります。まだ体調が本調子ではありませんが少しづつ活動にも参加していきたいと思っています。皆様の友人などで労働問題でお困りの方がいらっしゃいましたら、プレカリアートユニオンに、まずは相談することをお勧めしてください。
 M(組合員)

【労働相談は】
誰でも1人から加入できる労働組合
プレカリアートユニオン
〒160-0004東京都新宿区四谷4-28-14パレ・ウルー5F
ユニオン運動センター内
TEL03-6273-0699 FAX03-4335-0971
ウェブサイト https://www.precariat-union.or.jp/
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メール info@precariat-union.or.jp

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休業中の賃金補償問題について交渉していた静岡県内の派遣会社と和解!

休業中の賃金補償問題について交渉していた静岡県内の派遣会社と和解しました。

※写真は、東京東部労組の大久保製壜支部によるストライキと抗議集会に参加したときのものです。

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解雇問題、アウティング問題について交渉していた東京都内の幼稚園運営会社と和解!など(2021年6月の解決)

2021年6月の解決
■解雇問題、アウティング問題について交渉していた東京都内の幼稚園運営会社と和解!
解雇問題、性的指向性自認アウティング問題について交渉していた東京都内の幼児教育関連会社と和解しました。会社は、SOGIハラの再発防止をとることとなりました。

■解雇問題について交渉していた埼玉県内の運送会社と和解!
解雇問題について交渉していた埼玉県内の運送会社と和解し、解雇が撤回されました。

■一方的な賃金減額などの不利益変更について交渉していた東京都内のIT関連企業と和解!
一方的な賃金減額などの不利益変更について交渉していた東京都内のIT関連企業と和解しました。

 

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解雇問題、アウティング問題について交渉していた東京都内の幼稚園運営会社と和解!

解雇問題、性的指向性自認アウティング問題について交渉していた東京都内の幼児教育関連会社と和解しました。会社は、SOGIハラの再発防止をとることとなりました。

 

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ダイジェスト映像を公開!映画『I Am Here~私たちはともに生きている~』上映イベント/6月26日・どん浴

プレカリアートユニオンが主催し6月26日に開催した催しのダイジェスト映像を公開しました。

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写真はこちら→

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映画『I Am Here~私たちはともに生きている~』上映イベント盛況。トランスジェンダーの日常と職場テーマに参加者みんなで語り合う
 6月26日(土)、事務所から程近くにある足湯cafe&barどん浴にてプレカリアートユニオン主催のイベント「トランスジェンダー当事者の日常と職場」が開催されました。組合員で、LGBT当事者&活動家でもある浅沼智也さんが初監督を務めた映画「I Am Here~私たちはともに生きている~」の上映が行われた後、浅沼さんに加え、ゲストにSDGsバー「新宿ダイアログ」の店長、アーティスト、モデルのダイアログ瞬さん、組合からは清水直子執行委員長が登壇し、トランスジェンダーが日常や職場で直面する様々な問題についてをテーマにトークセッションが行われました。
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コロナ禍で急拡大!インターネット上のプラットフォームを通して仕事をしている便利屋さんの声を募っています

プレカリアートユニオンは、コロナ禍で拡大する非雇用の労働者(組合員)の訴訟を支援しています。
コロナ禍の雇用環境悪化に乗じて嘘の求人で労働者をおびき寄せる、バイク便の会社に対し、組合員2名が原告となって、労働者性を前提とした未払い賃金の請求訴訟を2020年12月に東京地裁に提起。
生活関連サービスのプラットフォームビジネス「くらしのマーケット」から一方的に掲載停止された組合員2名が原告となって、優越的地位の濫用(独占禁止法2条9項5号)による処分に対する損害賠償を請求し、2021年1月に東京地裁に提訴。

この間、コロナ禍でフードデリバリーサービスなどのプラットフォームワーカーが急増するなか、プラットフォームワーカーは、法整備が不十分なまま、不安定な働き方を強いられています。
プレカリアートユニオンでは、プラットフォームワーカーの現場の声を集め、プラットフォームワークの現状と課題を明らかにするため、プラットフォームワーカーの声を募ることにしました。
そして、プラットフォームワーカーが尊厳を持って、安心して働ける環境の実現のため、政策提言などにつなげていきます。
お知り合いへの転送・転載にご協力くださるよう、お願いいたします。
https://precariatunion.hateblo.jp/entry/2021/07/08/173830

 

 

 ウーバーイーツ配達員など、インターネット上のプラットフォームから仕事を受けて働く働き方が増えています。
 このような働き方は、ギグワークやプラットフォームワークと呼ばれます。ギグとは、一夜限りのバンドの演奏などをさす言葉で、転じて、単発の仕事をこなす働き方を指すようになりました。また、インターネット上のプラットフォームに登録して仕事を得る働き方であることから、プラットフォームワークと呼ばれます。
 コロナ禍で求人が減ったことなどから、ギグワーカー、プラットフォームワーカーが急増しています。配達員だけではなく、一日だけ働く飲食店の店員、買物代行、家事代行から引越し作業まで、あらゆる仕事がスマートフォンのアプリでギグワーク化しています。こうしたギグワーカーは、現在約308万人に達し、昨年の5倍に増えたと言われています。
 プラットフォームワークは、新しい就労形態を提供しましたが、同時に様々な問題も発生しています。
 そのなかでも、最も深刻な問題の一つは、プラットフォーム企業による一方的な契約終了行為です。プラットフォーム企業は、プラットフォームワーカーがプラットフォーム上に有するアカウントを停止することで、プラットフォームワーカーの稼働を簡単に停止することができます。プラットフォームワーカーは、このような一方的な契約終了行為・アカウント停止行為を怖れて、その他の不当な行為に対しても声を上げられないという状況に置かれています。
 このような問題について、例えばヨーロッパでは、EU欧州委員会が、プラットフォーム企業とプラットフォームワーカーの契約関係の非対等性が、プラットフォームワーカーの不安定で危険な労働環境を生んでいると指摘し、対等性を確保し透明な契約関係を実現するための立法を年内に行うとしています。
 これに対して、日本では、2020年5月に「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」が成立し、プラットフォーム企業にプラットフォームの利用を拒絶する場合の条件の開示などを義務付けましたが、現在同法は、楽天市場などの商品取引のプラットフォームのみに適用されることとされ、労務提供型のプラットフォームには適用されません。
 また、2021年3月、政府は「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」を発表しましたが、プラットフォームワーカーが契約の非対等性を強いられる原因となっている契約終了場面についての言及はありませんでした。しかし、継続的取引の終了については、「やむを得ない事由」が必要であるというのが裁判実務上の定まった見解であり、プラットフォームワーカーが安心して働けるためには、その点についての言及が必須であったと言えます。
 以上のように、コロナ禍でフードデリバリーサービスなどのプラットフォームワーカーが急増し、私たちが外出しなくてもよい生活を支えてくれている一方で、法律などは不十分なままで、プラットフォームワーカーは不安定な働き方を強いられています。
私たちは、現場で何が起きているのか、プラットフォームワーカーの声を集め、プラットフォームワークの現状と課題を明らかにします。そして、プラットフォームワーカーが尊厳を持って、安心して働ける環境の実現のため、政策提言などにつなげていきます。

 
具体的な仕事内容と料金、経費と利益率、お客さんからのクレーム対応、プラットフォームビジネスに望むこと・もっとこうなってほしいこと、などをプレカリアートユニオンまでお寄せください。近く特設サイトを開設する予定です。それまでは、プレカリアートユニオン宛てにメールでお送りください→info@precariat-union.or.jp
 
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新自由主義政策のもとで闘った労働者を記録し、励まし続けたドキュメンタリー。『ピケをこえなかった男たち リバプール港湾労働者の闘い』(ケン・ローチ監督/1997年・イギリス)

 イギリスの社会派、巨匠ケン・ローチの作品はこれまでもいくつか紹介してきましたが、今回はリバプールの港湾労働者の闘いを描いたドキュメンタリー『ピケをこえなかった男たち リバプール港湾労働者の闘い』のレビューです。イギリスのリバプールで1995年に起きた500人もの港湾労働者の解雇問題は、当時メディアからほとんど無視され、組合の上部団体からも見捨てられた闘いでしたが、そんななか、ケン・ローチは闘いの様子を記録し、闘う労働者たちを励まし続けました。

■500名の労働者の解雇■
 1989年、イギリスでは港湾労働法が廃止されました。これによって何か起こったかというと、雇用の日雇い化です。リバプールを除き、すべての港湾労働者が解雇され、日雇い労働者へと置き換えられてしまいました。
 1995年、そのリバプールで、ある労働者が解雇されてしまいます。組合はピケを張り、会社と対峙、そのときピケ破りをせず闘った「ピケをこえなかった男たち」500人が解雇されました。上部団体から支援もなく彼らの闘いは困難を極めますが、懸命に闘い、世論や仲間そして、上部団体にも訴えを続け、ついには大規模ストライキを決行し経営側に大打撃を与えるに至ります。

■労働運動としての映画作品■
 実は、この映画、ストライキを決行したところまでで終わっているのです。というのも発表されたのは1997年。おそらく、まだ労使紛争の最中だったのではないかとも考えられる時期です。この作品の真価は多くの関係者による生の証言と、なぜともに闘うのか、なぜこの闘いが必要なのかを語る姿だと思います。監督のケン・ローチは、作品としての映画の終わり方をどうするかという視点よりも、記録をしながら生活と尊厳をかけ、新自由主義政策による階級破壊の攻撃と、それに必死で闘う労働者とその家族をひたすら励まし続けたのです。この作品は、報道からもほとんど意図的に無視され続けたこの闘いを世に知らしめ、労働者たちを勇気づけるためのものだと感じました。

■過当競争に飲み込まれる■
 映画で扱っているのは労働組合の根源的なテーマでもある「労働力をいわゆる商品にせず、集団で交渉して条件を決定し、労働者の賃金を過当競争に巻き込まない」ということです。日本でも本作公開の翌年、派遣法の規制緩和が行われ、さらに1999年には労働者派遣がネガティブリスト化により原則解禁となりました。その後、日本の労働環境がどのように破壊されていったかはみなさんもご存じの通りです。多くの正社員は派遣社員に置き換えられ、労働者の生活水準はみるみる低下しました。この時期のイギリスも戦後に勝ち取った労働者の福祉や権利を、政府が巧みに強行に奪い去っていった時代といえますが、これは日本をはじめ世界各地でも起きていたことだったのです。

■サービス主義に基づく商品のたたき売り■
 その後、2000年代になると盛んにグローバル化が叫ばれるようになります。グローバル化とは、労働者の権利を制限し格差拡大を容認する新自由主義社会化に他ならず、今や、社会のすべてのものがサービスに置き換わり、過当競争にさらされています。いわゆる買いたたきの原理が労働にあてはめられてしまっているのが、まさに現代の労働者を取り巻く環境です。会社がよく「労働法を守っていたらやっていけない」と主張するのは、正しくは、労働法を守っていたら(過当競争に勝てず)やっていけないということなのです。新自由主義は企業の遵法意識すら揺るがし、ひたすらに格差の拡大を招くものなのです。
 労働組合には労働者供給事業を行うことが認められています。職場で多数派を取り、業界を横断的に組織し、業界と集団で労働力のやり取りをし、労働力の供給を担う産別運動は、関西生コン支部の大弾圧でわかるとおり、資本側の大きな脅威です。私たちも、広く業界を組織し、産業そのものに影響力を持つ労働運動をめざし、日々の活動を行っていきたいものです。
稲葉一良(書記長)

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