プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

例えば、「ザワークラウト」を作るということを題材に考えてみる【いなばの生活力向上計画 第48回】

いなばの生活力向上計画 第48回
例えば、「ザワークラウト」を作る
ということを題材に考えてみる


 毎回生活力向上に役立つ情報をお伝えするこのコーナー。今回は少し趣向を変えて、私の最近気になっている「ザワークラウト」を作るということを題材に少し考えてみましょう。
物価が高い、そこで「ザワークラウト」を作ってみたい
 皆さんは、ザワークラウトと聞いてピンときますか。ザワークラウトとはドイツの伝統的なキャベツの漬物で独特の酸味が特徴の料理です。たとえばフランクフルトの付け合わせやホットドックに挟まれているなんとなくピクルス的なあのキャベツです。
 実は、ザワークラウトの材料は塩とキャベツだけ。しかも約半年も日持ちして発酵食品なのでとっても体にもいいというとても優れた保存食です。私の家の近くは東京23区でも珍しく地元の農家の無人直売所がいくつもあり、キャベツは運がいいと大きな1玉を100円程度で手に入れられることもあります。
 あとはキャベツの重さの2%の塩だけとっても安上がりです。一方、スーパーなどでこれに類する漬物を見てみると信じられないほど高い。そんなこともあり作ってみたいなと考えています。
レシピは簡単とってもお得に大量の保存食
 私は前職が調理なので不器用ながらも料理をすることには何の抵抗もありません。組合の仕事は頭も体も大きく動かすことが多いので、休日に何か料理をすることはいい息抜きになりそうです。
 さて、気になるレシピですが、材料もシンプルなだけに極めてシンプル。まず、キャベツを1cm弱(0.6~0.8mm程度が一般的なようです)に切ります。次に、キャベツと塩を混ぜ水分が出るまでしっかりと揉みます。後は、消毒した(ここが大事)瓶やタッパーなどの保存容器に入れて重石を載せて常温で発酵させるだけです。
 この季節は2日程度でブクブクと泡が出てきて発酵が進み完成するようです。その後は冷蔵庫で半年程度保存可能。少し冷蔵庫を占有しますが、大きいキャベツ1玉分だとすごい量の体にいい保存食(漬物)が手軽に作れてしまいます。発酵食品なので、味の変化も楽しめます。
そんなに得ではないのでは
 さて、ここまで、読んでコスパ、タイパなどを考えるような方は、「だけどそれなりに手はかかりそうだしお金が浮くといってもせいぜい数百円から良くて千数百円程度。あまり家計の助けにならないような気も」などと感じる方もいると思います。確かに金額的にとってもお得、といっても手が掛かります。その分スキマバイトでもしたほうがいいのかもしれません(本当か?)。私もかかる費用とお金を考えたらほかで節約したほうがいいと考える考え方には一理あると思います。
「私にとって」ザワークラウトを作ると何がいいのか
 私がザワークラウトを作りたいと思う理由の1つ目は、前述のとおり料理が息抜きになるということ。普段から料理はしますが、忙しい活動などの合間を縫ってです。余計な手間はかけられません。そこで、新しい種類の漬物をチャレンジとして作るということが息抜きになり作った日も充実考えられそうです。これが苦痛だったらコストなのですがレジャーと考えると安上がりです。楽しめれば勝ちということ。
 次に、ザワークラウト(そのもののコスパ)によって家計の足しにしたいのではなく、それを取り入れた食生活が節約につながるから作ってみたいなと考えています。
 注目すべきは保存食であるということ。手軽にさっと出すだけで副菜ができ、しかも保存がきくということは比較長い期間食卓に副菜が一品供給されるということです。これによって主催、主食を少し足すだけで家での食事ができるという意味で自宅への食事のハードルが大きく下がり、外食をする可能性は減りそうです。
 副菜の準備は意外と面倒。これがあると、外食と自炊の間をとって足りないものだけ総菜を少し買って帰るという選択がとりやすくなり、すべて買って帰るより毎回安上がりになります。また、お酒にも合うので「ちょっと一品」というときにもいいでしょう。実際にドイツの食文化は常備菜を多用し食事を家でさっと済ませるという時間とお金の合理性を相当程度重視しています。
 このように、ザワークラウトを作るという一事をとっても様々な価値判断が行われていることが分かると思います。これらについて全く違う考え方をする人も多いと思います。人それぞれ価値観は当然違います。大切なのは家計を考えるときも、何か買い物をするときもこのように自分自身の価値観で判断することです。
 物価がどんどん上がっていく昨今、家計の見直しも残念ながら必要となる場面もあるでしょう(なるべく回避&減少するためにも賃上げ交渉は必須です)。その時のダメージを少しでも緩和するためにも、また、より豊かに生活するためにも自分の価値観で選択していくということはとても大切です。
 稲葉一良(書記長)

 

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労働組合での連帯を通じてヘイトと正面から対峙する。「ヘイトにNO!全国キャンペーン」賛同・川口アクション

労働組合での連帯を通じてヘイトと正面から対峙する
「ヘイトにNO!全国キャンペーン」賛同・川口アクション


 4月10日13時から、JR川口駅東口にて、「ヘイトにNO!全国キャンペーン」賛同「分断ではなく、団結で職場を変える川口アクション」を行いました。
 当日は街宣を行いながら、労働相談を呼びかけるチラシを配布、その後、蕨に移動し労働相談を呼びかけるビラを約1000枚ポスティング、蕨駅前でも街宣を行いました。
アクションの背景には各地の職場で発生する「ヘイトクライム」の存在
 労働相談のなかでも最も多いのが、職場のハラスメントに関するもの。最近、その中身がより深刻な内容に変わってきているのを感じています。特に外国人労働者に関するものは、以前に増して、直接的な暴力、労災隠し、違法な就労の強制・脅迫など直接生活の基盤を崩壊させてしまうようなものであって、背景に明確な差別感情が伺えるものが目立ちます。
 簡単にいうと、日本人の労働者に対しては、そうそう、そのような仕打ちはしないであろう非人道的な仕打ちです。これは職場という歴然とした力関係が存する場において、巷に氾濫するヘイトが「ヘイトクライム」へと形を変えていることを意味するものだと考えられます。外国人労働者の就労環境の改善は急務です。
労働組合なら一緒に問題を解決できる
 私たちは労働組合です。労働組合は決してそのような差別による被害を受けている労働者を「救済」する存在ではありません。共に手を取り合い自分自身の手で権利と尊厳を取り戻す「助け合い」を実践するのがその本義です。
 そして、労働組合は言論として差別を批判するだけではなく、直接職場で被害にあっている当事者の問題を当事者ごととして解決する唯一の力を持っています。実際にプレカリアートユニオンでは職場で差別に基づくひどい被害にあった仲間が組合に加入し自らの手で仲間たちと問題を解決しています。アクションでは「共に立ち上がろう」と繰り返し訴えました。
 蕨での街宣ではカウンターの仲間も合流、ともに差別にあらがおうと連帯を確認しあいました。今まさに行われている差別・ヘイトには毅然とNOを。そして、社会に差別を容認する価値観が広がらないためにも、職場で民主主義を実践し、誰も差別しない・させない環境を作っていくことが大切だと繰り返し訴えました。そのためにも労働組合は不可欠の存在だと考えます。
 この何十年間か非正規の賃金は大きく差別され続けています。高齢者の賃金についても同様です。これらの差別を漫然と存続させてしまっている、あるいはそれを当たり前のこととして差別とも感じることのできなくなってしまった職場環境が私たちの生活の相当な部分を占めた結果、差別排外主義が社会にこうも蔓延るに至ったとも考えることもできます。今後も継続して差別に対し声を上げ組合加入を呼びかける行動を行っていきます。
 稲葉一良(書記長)

 

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【組合員の手記】イオン店舗で働くパート労働者石橋さんの2026年度春闘報告 退勤時の賃金切り捨てなくす交渉も

イオン店舗で働くパート労働者
石橋さんの2026年度春闘報告
退勤時の賃金切り捨てなくす交渉も


 3月27日、プレカリアートユニオンはイオンリテールと団体交渉を行いました。ここで、月額約1万円の賃上げという回答がありました。それ以外の現場の課題について報告します。
 昨年度の春闘で、私たちは、「仕事前の準備時間」も労働時間であることを会社に認めさせました。しかし会社は、今度は、仕事終わりの「15分以下の残業」に対して、責任者の承認と押印を求めるようになりました。この仕事終わりの残業について、承認や押印がなくても、退勤の打刻の通りに賃金を支払うよう粘り強く交渉しています。
 数分の接客延長で、わざわざ店内のどこかにいる責任者を探しハンコをもらう、忙しい現場でそんなことができるのでしょうか。
 この「小さなハードル」は、暗に「数分の残業に目をつむりタイムカードを打刻しろ」と言っているのと同じです。
 私たちパート従業員の多くは、家事労働をしながら、育児、介護の経験があったり、または真っ最中の者も多くいます。家事労働で身についている、「合間に片付ける」「スキマの時間を無駄にしない」という要領の良い「主婦パート」のやさしさに会社は甘えてはいないでしょうか。
具体的なカスハラ対策も求める
 接客業だからと、私たちはこれまで多くのお客様からの暴言を飲み込んできました。
 担当売場の鏡を磨いてお客様をお迎えしても「鏡が汚いんだよバーカ」という言葉を投げつけられる。私の体型を指さして嘲笑される。かつての私は立ち直れないほど傷つき、自分や同僚を責めたりもしました。
 でも、今は違います。暴言を吐く側も間違えています。
 ひたすら我慢して笑顔でやり過ごすのはもう一昔前の事です。お客様もここで働く従業員も、同じ人間です。互いに尊重し合える環境を作ることは会社の義務です。会社に「毅然とした態度で臨める対策」を強く要求していきます。
 全国に店舗を持つイオンを支えるのは地域の最低賃金近くで働く膨大な数の非正規雇用です。「正社員との格差」だけでなく「パート同士の地域格差」も見過ごせません。同一労働同一賃金の原則に基づき、不当な格差を是正させることも目標です。
 石橋昌子(組合員)

 

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【組合員紹介&組合員の手記】福祉施設で住み込み14年、実質24時間労働。解雇通告から団体交渉で闘うまで

組合員紹介&組合員の手記
福祉施設で住み込み14年、実質24時間労働。解雇通告から団体交渉で闘うまで


 私は身体・知的・精神の障がい者をケアする福祉施設(就労継続支援B型)で職員として14年間住込みで働いてきました。昨年7月に施設指導者から「3月末をもって辞めてもらう」という通告を受けました。
 プレカリアートユニオンのご支援を受け、今年3月に労働組合加入通告・団体交渉申し入れ書を施設に提出しました。これまでプレカリアートユニオンの活動について知らず、たまたま友人に解雇やパワーハラスメントについて話した際、ユニオンを紹介していただきました。
 解雇通告された年度末は迫っておりましたが、ユニオンの対応は迅速で3月中に1回団体交渉を行い、解雇と寮からの引き払いを留保させた上で4月に2回目の交渉を行いました。
 4月末に3回目の交渉を予定しており、ここでパワーハラスメントと未払いの3年分の残業代の支払いに関する和解をめどをつけることを目指していますが、合意が成らなかったときは裁判に取り組みます。
長時間の労働をいとわない組織風土
 施設は70名の日中の園生さん(障がい者)が作業する授産事業所(3カ所)で、約45名の園生さんが7カ所の寮で寄宿しています。施設ではクッキーや絵葉書、アクリルたわし、コースター等、手作業による授産品の生産・販売の他、廃油の回収と燃料化、家電の分別、ペットボトルの粉砕、古紙・段ボールの回収・トイレットペーパーの製造・販売等々、多岐にわたる事業を展開しています。
 私自身は日中は作業所で園生さんの支援をする他、通所の園生さんたちの送迎、通院、お風呂や洗濯、食事介助等を行った後、寮に戻って園生さんの洗顔、居室で待機の後、早朝5時半から2名の全身シャワーと洗濯をして7時半からの送迎に向かうという日々でした。実質24時間勤務で、就職当初、施設指導者から借り入れを行ったこと。園生さんと職員との距離が非常に近く、良好な関係にあること。時に職員の間で口にされる言葉に「障がいに休みはなく、保護者や家族と同様に施設でも寄り添う。」という考えがあり、時間外や長時間勤務を厭わない組織風土が培われていました。

労働時間の可視化をしたい

 また定例的な会合はなく、記録もあくまで内部的なものに留める。タイムレコーダー等、出退勤時間を記録するシステムはなく、休み時間も職務規定に記載するだけ。勤務時間についても交付される辞令には「所属・職種・基本給金額・発令日付」が記載された文書が渡されるのみで、勤務時間について規定も契約もない。
 様々な記録を残さないことで恣意的な運営実態の証拠を残さないことを企図したようですが、今回の交渉においてはこれらがすべて裏目に出ました。出勤退・休憩時間の記録のない状態は、雇用者が責任を履行していない証拠となりました。
 施設の雇用した弁護士は労働関係の交渉に不慣れな様子でした。プレカリアートユニオン執行委員長が論理的に、時にドスを利かせ、詰め将棋のごとく交渉を進めてくれました。私自身は勤務時間記録を克明に記載する以外に特に苦労することはありませんでした。未払い賃金請求は、本来の労働時間を把握して施設運営をすること、真に必要な人員を配置させることなどの問題提起でもあります。次回の交渉が楽しみです。
 M(組合員)

 

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ハラスメント問題などについて交渉していた東京都内のエネルギー関連会社と和解!

ハラスメント問題などについて交渉していた東京都内のエネルギー関連会社と和解しました。

 

今回のように、ハラスメントや不当な扱いは、個人で抱え込んでも解決は難しい問題です。しかし、労働組合に加入し、団体交渉を行うことで、実際に是正や解決につながるケースは少なくありません。

「これくらいは仕方ない」と思ってしまう状況でも、法的には問題がある場合があります。放置すれば不利な状態が続きますが、早い段階で対応することで結果は大きく変わります。

同じような悩みや違和感を抱えている方は、一人で抱え込まず、まずはご相談ください。それが状況を変える第一歩になります。

 

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介護・調理の職場で何が起きているのか プレカリアートユニオンYouTubeライブ「社内通報窓口」4月21日配信レポート

介護・調理の職場で何が起きているのか
プレカリアートユニオンYouTubeライブ「社内通報窓口」4月21日配信レポート

 

 2026年4月21日、プレカリアートユニオンはYouTubeライブ「社内通報窓口」を配信しました。出演は執行委員長の清水直子と書記長の稲葉一良です。配信は軽い雑談から始まり、コンビニスイーツや物価上昇、牛乳の値段の話題など、日常的なやり取りを交えつつ進行しました。視聴者への呼びかけとして、リアルタイム視聴だけでなくアーカイブ視聴への言及もあり、普段どおりの落ち着いた雰囲気で配信が始まりました。

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調理現場の経験から語られるハラスメントの実態

 今回のテーマは、職種ごとに起こりやすいハラスメント、とりわけ調理と介護の現場についてでした。稲葉書記長は自身が調理現場で働いていた経験を踏まえ、家庭の延長のような感覚で職場を支配しようとする人がいることや、ルールが共有されていないまま押しつけられる状況があると話しました。また、火や刃物を扱い、時間に追われる環境の中で、怒鳴る・殴るといった暴力的な振る舞いが起きやすいことにも言及しました。

 さらに、調理現場は工場的な側面もあり、納期に追われるライン作業に近い構造を持っていると説明されました。病院の集団調理では、決められた時間までに大量の食事を提供しなければならず、休憩が削られ、人手不足が慢性化し、その中でハラスメントが常態化していく構造があるとされています。

病院調理の現場で起きていた具体的な暴力

 稲葉書記長は、病院の大規模調理現場での具体的な体験として、水をかけられる、怒鳴られるといった行為があったことを語りました。こうした行為は、現場のリーダー的な立場の人間から行われることが多く、さらに病院側の職員と受託会社の双方から圧力がかかる構造になっていたと説明されました。

 病院という組織自体が強いヒエラルキーを持ち、医師を頂点とするピラミッド構造の中で、調理部門は低く位置づけられていると認識されていること、その中でさらに請負労働者はより下層に置かれるという多重構造が、現場のストレスとハラスメントを増幅させていると語られました。

体力や立場を利用したいびりの構造

 現場には主婦のパートや若年層、体力的に厳しい高齢者など様々な労働者が混在しており、その違いを利用したいびりも存在していました。例えば重い米袋を持たせるなど、明らかに負担の大きい作業を特定の人に押しつける行為があったとされています。

 稲葉書記長は、そうした状況を見て間に入り、作業を代わるなどの行動を取っていたと述べていますが、その一方で職場内の「ルール」に従わない問題児と見なされていたとも語っています。

サービス残業を前提とした「暗黙のルール」

 特に問題として語られたのが、始業前の準備時間に関する慣行でした。契約上の労働時間よりも前に出勤し、着替えや衛生準備を済ませておくことが当然とされており、その時間には賃金が支払われていませんでした。

 稲葉書記長はこれを拒否し、タイムカードを押した後に着替えるという行動を取った結果、「毎日遅刻している」と周囲から批判されるようになったと説明しています。しかし本人としては、契約通りに働いているだけであり、むしろ他の労働者が無償労働を強いられている状況に問題意識を持っていたと述べました。

労働法を武器にした抵抗と孤立

 当時、社会保険労務士の勉強をしていた稲葉書記長は、労働法の知識をもとに未払い賃金や違法な労働慣行に対して指摘を行っていました。残業代の切り捨てについても、法令違反であることを明確に示し、支払いを求めるなどの対応をしていたと語られています。

 しかし、こうした行動は職場内での孤立を招き、「反抗的」「真面目に働かない」といった評価につながっていきました。また、外国人労働者に対する差別的な扱いにも抗議していたことから、現場内で対立が深まっていった様子が語られました。

労働組合結成の動きと企業内組合の限界

 こうした状況の中で、稲葉書記長は職場の仲間とともに労働組合的な動きを模索していました。しかし、その過程で企業内組合が設立され、そこに参加したものの、期待していたような対応は得られなかったと述べています。

 団体交渉では、未払い賃金の問題に対して「会社が潰れる」と発言するなど、労働者の権利を守る立場とは思えない対応があったことが語られました。また、企業内組合側からの暴力行為や威圧的な言動もあり、深い不信感を抱くに至ったとされています。

解雇と配置転換、そして収入の断絶

 稲葉書記長は最終的に有期雇用契約の途中で解雇され、その後撤回されたものの、別の職場への配置転換を強いられました。その結果、勤務条件が大きく変わり、夏休み期間中は仕事がなくなり、無収入状態に陥ったと説明しています。

 さらに、体調を崩して休職した際には、無断欠勤扱いとされ、退職処理が行われるなど、極めて不当な対応が続いたことが語られました。

プレカリアートユニオンとの出会いと解決

 その後、プレカリアートユニオンに相談し、団体交渉と労働審判を経て和解に至った経緯が説明されました。この過程で組合活動に関わるようになり、最終的には専従として活動するようになったという流れが語られています。

 清水委員長からは、企業内組合が会社側と一体化し、労働者の権利を守らないケースがあること、個人加盟の労働組合の重要性についても言及がありました。

ハラスメントが生まれる構造をどう見るか

 今回の配信では、個別の体験にとどまらず、なぜ特定の職場でハラスメントが多発するのかという構造的な問題も提示されました。時間に追われる業務、ヒエラルキー構造、外注・請負による責任の曖昧化、人手不足などが複合的に作用し、現場の暴力や不当な扱いを生み出しているという認識が共有されました。

 その中で、個人が我慢するのではなく、記録を取り、声を上げ、必要であれば労働組合とつながることの重要性が繰り返し示されました。

 配信全体を通じて、現場で実際に起きている出来事が具体的に語られ、同様の環境で働く人にとって、自分の状況を見直す材料となる内容となっていました。

 

 

 4月28日(火)14時から、プレカリアートユニオンのYouTubeライブの配信を行います。
#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年4月28日14時】「知らなかった!未払い賃金・残業代請求のポイント」
https://youtube.com/live/XkF9QqmNnQM?feature=share


ご都合のつく方はぜひご視聴ください。お気軽にコメントもお寄せください。アーカイブもご視聴いただけます。
配信内で答えてほしい質問などありましたらメールでお寄せください。info@precariat-union

※個別・具体的な労働相談については、コメント欄ではなくLINE労働相談で受け付けています。
LINE労働相談 https://page.line.me/340sctrx?openQrModal=true


これまでの配信はこちら。
#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年4月21日16時】「介護・調理の職場のハラスメント問題」
https://youtube.com/live/rJyPgkZvmhE?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年4月7日16時】「新入社員、就活中の学生に伝えたいこと」
https://youtube.com/live/pKvpntT2S2k?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月31日16時】小田原のどかさん(彫刻家・評論家、多摩美術大学支部支部長、副執行委員長)に聞く「労働組合でできること」
https://youtube.com/live/30k2u52YxO4?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月24日18時】外国人労働者の労働問題・最近の解決事例(配信し直し)
https://youtube.com/live/8iRgKOU-Ac0?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月17日16時】外国人労働者の労働問題・最近の解決事例(中断しました)
https://www.youtube.com/live/7HuCj_dWLQs?si=C_NBgAbaLZaT7IJk

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月11日17時】あのうさんくさい広告に一言!労災、傷病手当を徹底解説
https://youtube.com/live/nj_hochPoX0?feature=share

【補足動画】#プレカリアートユニオンの社内通報窓口【3分30秒から】労働組合に加入できない警察・自衛隊で働く方のハラスメント問題への対応法を解説
https://www.youtube.com/live/dbu7_xNZtDU?si=0yraDoSbsp6Uior8

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月3日15時】まだ間に合う!春闘で賃金を上げよう&賃上げ以外の要求もしよう
https://youtube.com/live/3NkZyhwbrlw?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月25日16時】これって本当にパワハラですか?&パワハラとまでは言えなくてもできることはある!
https://www.youtube.com/live/JlyNXKYv5Hg?si=OjjmibueornBgxlX

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月18日15時】社長、個人加盟のユニオンから団体交渉申し入れ書が届いたらどうしますか? 
https://www.youtube.com/live/bcjux8yymBU?si=bWuaEEyQl-FXij0O

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月10日14時】30分未満は切り捨てていませんか?残業代をめぐる大誤解! 
https://www.youtube.com/live/JA8frq4By8k?si=uny638HzgqpRy6JG

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月4日14時】解雇なのに退職届は書いちゃダメ!解雇をめぐる大誤解 
https://www.youtube.com/live/FkU-NG6F1Hc?si=T-onL9bsl9_oBDbK

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【プレ配信】「最初に」個人加盟ユニオンへ。社内通報が機能しない現実の中で 
2026年1月21日(水)16:00
https://www.youtube.com/live/PntU0_rM7jw?si=Sl5K-h6oDV4DDq01


今後の配信予定
4月28日(火)14時~16時
5月4日の週はお休み
5月11日(月)14:00~16:00

 

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重度障害者支援の現場で起きていた問題 神奈川県内のNPO法人で働く職員が未払い賃金支払い・ハラスメントの是正を求め団体交渉を申し入れ

重度障害者支援の現場で起きていた問題
神奈川県内のNPO法人で働く職員が未払い賃金支払い・ハラスメントの是正を求め団体交渉を申し入れ

 

 2026年4月18日、プレカリアートユニオンは、神奈川県内のNPO法人で働く組合員(以下「Yさん」とします)の加入を通告し、同法人に対して団体交渉を申し入れました。
 当該法人は、知的障害者を含む重度障害者のグループホームおよび作業所を運営しており、地域において重要な役割を担っています。しかし、その現場では、労働者の権利が軽視される重大な問題が発生していました。
 Yさんは2022年6月にアルバイトとして入職し、その後正規職員として生活支援員に従事してきました。重度障害のある入居者の生活支援、食事介助などを担う責任の重い業務でありながら、その労働条件は極めて過酷なものでした。

「仮眠時間」の名のもとでの未払い労働
 特に重大なのは、いわゆる「当直勤務」における労働時間の扱いです。Yさんの勤務は、午後から翌朝までの長時間に及ぶものであり、その中に仮眠時間が設定されていました。しかし実態としては、職員配置が極めて少なく、仮眠時間中であっても入居者対応から離れることができない状況でした。
 本来、労働から完全に解放されていない時間は労働時間として扱われるべきですが、法人はこれを賃金支払いの対象外としており、未払い賃金が発生していました。また、1回の長時間勤務を意図的に分割して扱うことで、時間外割増賃金や深夜割増賃金の支払いを回避するという不適切な運用も行われていました。
 さらに、実際には勤務開始前から業務に従事しているにもかかわらず、タイムカードの打刻を制限するなど、労働時間の記録そのものにも問題がありました。

放置されたパワーハラスメントと職場環境の悪化
 Yさんは入職当初から、同僚職員による無視や暴言、人格否定といったパワーハラスメントを受けていました。しかし、管理職に相談しても適切な対応はなされず、「うまくやってほしい」といった対応にとどまり、問題は放置されました。
 また、組織内では職員間の対立や分断を助長する発言も繰り返されていました。特に、「ホームは楽だ」「作業所は大変だ」といった一方的な評価や、異なる勤務形態の職員に対する配慮を欠いた運営が続いていました。
 研修についても、夜勤者が参加できない時間帯での対面実施が強行されるなど、勤務実態を無視した運用がなされ、参加に伴う賃金も適切に支払われていませんでした。こうした積み重ねが、職場環境の悪化を招いていました。

精神的被害と休職に至る経緯
 2025年10月、Yさんは業務に関する対応をめぐって上司から強い叱責を受け、その後、精神的な不調をきたしました。仕事のことを考えると涙が止まらない状態となり、医療機関を受診した結果、就労困難であると診断され、休職を余儀なくされました。
 このような状況は、単なる個人の問題ではなく、職場環境や管理体制に起因するものです。にもかかわらず、法人側は十分な対応を取らないまま、問題を放置してきました。
 さらに、休職期間中の賃金の扱いについても不適切な処理が行われ、支払われるべき給与が支給されていない事実も確認されています。

団体交渉で求める是正と再発防止
 こうした状況を受けて、プレカリアートユニオンは以下の点を中心に是正を求めています。
 第一に、パワーハラスメントの事実について公正・中立な調査を行い、謝罪および補償、再発防止策を講じること。第二に、未払い賃金を過去に遡って全額支払うこと。第三に、休職に至った責任を踏まえた補償および復職に向けた環境整備を行うことです。
 加えて、労働条件の透明化のため、雇用契約書や就業規則、賃金規程などの関連資料の開示を求めています。また、労働時間や賃金に関する記録の提出も要求しています。
 さらに、ハラスメント全般への対策として、明確な方針の策定、対応マニュアルの整備、被害者保護の仕組み構築など、組織的な改善も求めています。

一人で声を上げる限界と、団結の必要性
 本件は、福祉・介護の現場における慢性的な人手不足や過重労働の問題、そして労働者の権利が軽視されがちな構造を象徴するものです。社会的に意義のある仕事であるほど、「やりがい」や「使命感」に依存し、労働条件の問題が見過ごされる傾向があります。
 しかし、どのような職場であっても、労働者の権利は守られなければなりません。一人で問題を抱え込んでも、状況は改善しませんが、労働組合に加入し、団体交渉を行うことで、具体的な改善につながる可能性があります。
 プレカリアートユニオンは、あらゆる雇用形態の労働者が一人から加入できる労働組合です。本件についても、組合員とともに、誠実な交渉を通じて問題の解決を目指していきます。
 同じような問題で悩んでいる方は、一人で抱え込まず、ぜひご相談ください。それが状況を変える第一歩になります。

 

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