プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

田口運送グループユニオンコラム「ちょっと聞いてよ」その22「商品事故の実態2」

 商品事故の給料天引き問題は、経営者や役員・役職につかれている方も、かなり勘違いされているなぁというのが、正直な感想です。「仕事させてやって、給料やってんのに、まじめに仕事せずに、挙句の果てに大事な商品壊しやがって」という意識がとても強いのではないですかねぇ。また、まれに「絶対に、うちは社員に(ドライバー)支払わせることはしない。仕事をお願いしているのは、会社の方ですから。(キリッ)」と素晴らしい社長さん・役員さんもいらっしゃいます。
 何故、我々ドライバーが弁償金支払を強いられているのか?(昔は、一切ありませんでした。)ここ最近の、冷凍・冷蔵食品の流通事情が大きく変わったのもその一因ではないかと思います。外装の箱の形が崩れていたり、穴があいていたり、すると(内装は何ともなくても)すぐ返品(品物を突き返せれる)になります。これには、ヒステリックな感じさえします。
 こうした、商品事故の多さに耐えかねて、多くの企業はドライバーに弁償金(懲戒の意味を込めて)を払わせて、事故を減らそうとして支払わせていますが、大間違いです。また、この弁償金を実際に支払わせることで、商品事故が激減した。などと、勘違いしている経営者・役員・役職の方がいますが、実態はどうなっているかご存じですか? 知りませんよねぇ? 知るはずもないでしょう。これは、現場でドライバーが商品を勝手に買い取ったり、同じ品物を買ってまた届けたり、と会社に知られないように内内で解決をするようになったからですよ。
 「会社に報告するとその始末で残業時間が増えてしまい、普段から長時間労働サービス残業なのに更に、増えるのはたまらない」とか、「様々な手当てが引かれてしまう」「会社で気まずいし、いやみを言われ、嫌な仕事をさせられる」などと、おのおの勝手に解決するようになったからですよ。経営者・役員・役職の皆さん勘違いしないでくださいね。自分の経営方針でよかったなどと思わないでくださいね。あっ、知っていてわざとされている経営者・役員・役職の方もいましたねぇ。すべては、優秀な社員様が現場でうまくミス隠しをしているだけですから。
 ただ、これを続けていると必ず、大事故が必ずおきます。間違いありません。そうですよねぇ。ハインリッヒの法則でしたっけ? 大事故が起きたらまたドライバーに払わせるんですか? まぁ、違法な状態はすぐに、ただちにやめて、天引きしたお金をすぐに戻してください。商品事故の給料からの天引きはだめです。ダメなんです。
 また、日々、納品時での倉庫(現場)では、何千、何百という数の品物を収めますが、この時に偶然壊れた商品を知らずに収めたりすると、「なんだこれ、ふざけんな、持って帰れ、バカヤロー」などと罵声をあびせられ、悔しい思いを多くのドライバーがしています。さんざん納品までに倉庫で待たされた挙句、その破損商品を、因縁をつけられるがごとく、買い取らされているのでは腹の虫も収まりませんよねぇ。
 我々は、日々トラックに乗り、現場で仕事をしています。ですから、当然トラックドライバーの事情も理解できます。いつでも、私たちは、トラックドライバーの味方です。プレカリアートユニオンでは1人でも大丈夫、あなたの悔しい、悔しい、悔しい思いを改善し、あなたの酒量がふえ、血圧が上がらないように、日々活動しています。いつでも、待っています。また、ご家族の方も、ぜひともこの現実を受け止めて、助けてあげてください。
 そういえば、これは、以前に問題になったグッドウィルなどの派遣労働者の「データ装備費天引き問題」に似ていないかなぁ?
 それでは、お待ちしています。

*   *   *

ドライバーのみなさん、職場で困ったことがあれば、泣き寝入りしないで、「プレカリアートユニオン 田口運送・都流通商会支部(田口運送グループユニオン)」にご相談ください。ドライバーでも管理職でもアルバイトでも誰でも一人から加入できます。

連絡先 〒151−0053東京都渋谷区代々木4−29−4西新宿ミノシマビル2F プレカリアートユニオン 田口運送・都流通商会支部(田口運送グループユニオン)担当:書記長・清水
TEL03-6276-1024 FAX03-5371-5172
info@precariat-union.or.jp※会社のPCから相談メールを送らないでください。