プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

介護の仕事について語ろう その1「あなたのお墓は知らないけれど」

「私が死んでもお墓はいらない。ただ時々、思い出して」。
 古いアニメで登場人物が呟いた台詞。またこの台詞を思い出すことがありました。荷物を整理していたら、前に使用していたメモ帳が出てきました。排泄、食事介助など終末期だったその方に合わせたメモ。その方が亡くなられて数ヶ月経過しただろうか。
 私はどの利用者さんのお墓に出向くことはありません。ただ、時々こうして、介護で関わった当時のメモ帳が出てきて、今は会う術のない利用者さんたちを思い出す。この時、この人は生きていて、介護しながら一緒に話をしたり笑ったり、怒ったり、限られた時間を過ごしたことを。
 あなたのお墓は知らないけれど、今朝、また思い出したよ。あの世とやらがあるのなら、美味しい物を沢山食べていますか? もう何の制約も気兼ねもないから、どんどん食べてください。食いしん坊のあなたへ。彼岸花が咲き誇る季節になりました。
■K・M(組合員)