プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

【当該組合員の手記】大手外資系IT企業の解雇問題無事解決

 Aさんは、大手外資系IT企業から突如として解雇を突きつけられてしまい、プレカリアートユニオンに加入し、昨年末に無事問題を解決することができました。今回はそんなAさんから届いた、自らの労働問題を振り返る手記をご紹介します。


 4月1日に某外資電機メーカーへのアカウントサービス専任担当として中途採用された。最初の3ヶ月は試用期間とのことだった。初日は会社に出社しパソコンをセットアップしたが、コロナ感染予防のため、2日目より在宅勤務にて業務開始及びトレーニングを受けた。
■在宅勤務になったが不明瞭な指示
 日本支社よりトレーニング等は一切なく、また、会社内の部署案内、ガイドツアー等もなかった。外国側担当者による、担当業務のことだけのトレーニングをリモートで行われていた。在宅での勤務では時に回線速度の遅延等もあり声が聞こえない、PC画面が固まる等のトラブルが起こり、その度にイライラし感情的な言葉を投げかけられていた。日本社内の構成や組織図が何も教育されなかったので誰に何を聞き教えを乞うのかが全く分からなかった。

■一方的な試用期間延長
 6月30日の夕刻17時に、突如試用期間の延長を申し渡された。理由はリモートワークで適性がよくわからないという理由であった。日本支社の教育や支援無しでどの様に教育し適性を判断できるのか強く抗議したところ、7月より週に1回、出社して日本側教育担当と疑問点を質疑応答できる時間を設けてもらった。しかし、あくまで日本側の組織や内容に関することのみ、「疑問があれば答えます」という感じで、そもそも何が日本側で外国側なのかどこに線引きがあるのかなど、よくわからないないことが多かった。

■営業担当者からのハラスメント
 このころより、本来なら共にサービスを提供すべき営業担当からハラスメントを受け始めた。こちらからの電話には出ないのに1行メールを毎日送ってくる、送ったメールに赤字でどうでもいい様な事を添削し送り返す、自分が入手した顧客からの情報を私だけリストから外して日本支社の上層部に送る、顧客もいる電話会議で私をでき損ないのあほ呼ばわりして貶める、といったハラスメントだった。

■突然の解雇通告、組合に加入し会社と交渉
 9月18日に突如電話会議の席で試用期間終了に伴う解雇を言い渡される。
 数日人事担当に交渉し解雇予告手当30日分と有給の買い取り並びにお詫び金5万円を提示されたが、納得できないのでユニオンに相談、加入し、団体交渉を申し入れた。
 団交の席上、会社側は「解雇理由に関してはこれから考えます」と答え、PUメンバーみんなが椅子から転げ落ちそうになった! 数回の団交の後、会社はハラスメントの事実を認め謝罪し今回の不当解雇に対し、解決金をもって解決したいと申し出た。

■闘いを振り返って
 今回の反省点として、6月末の試用期間延長の際、まずPUに加入しておけば違った結果に(退職せずに)なったのかな、とも思う。良かった点は、解雇が言い渡されて解雇日が来る前にPUに相談できたこと。
 解雇日の後で相談しても取れるオプションは少なくなると思う。とはいえ、結果として、円満退職+解決金となったのはひとえにPU清水さんの陣頭指揮、稲葉さんの粘り強い交渉力の賜物と認識。本当に有り難うございました。
 A(組合員)

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