プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

スワロートラック(株)でドライバーの労働条件改善に取り組んだ意義は変わらない。スワロートラックで働く皆さん、職場の困りごとは遠慮なくご相談を

スワロートラック(株)解雇・不誠実交渉問題、都労委で申立棄却
ドライバーの労働条件改善に取り組んだ意義は変わらない
スワロートラックで働く皆さん、職場の困りごとは遠慮なくご相談を

 プレカリアートユニオンは、東京都江戸川区の運送会社、スワロートラック株式会社に対し、2014年、トラックドライバーとして働く労働者の加入を通告し、ハローワークの求人票に書かれた労働条件と実際の労働条件との違いに基づく未払い賃金の支払い、長時間労働の是正などを求めて団体交渉を申し入れました。
 その後、当該組合員を原告となる未払い賃金請求訴訟を経て、2016年、大幅な労働条件の改善を含む和解が成立しました。この裁判と時期を同じくして、組合員以外の労働者の労働条件も一部改善されたと聞いています。
 当該組合員は、その後も同社でトラックドライバーとして働き、自分以外の労働者についても、長時間労働を是正させたいという思いで、宣伝活動に取り組みましたが、在職で仲間を増やすことができず、会社全体の労働条件を変えるには至りませんでした。そんな焦りもあって2020年、当該組合員は、会社の倉庫内の荷物を崩し、投げるなどしてしまいました。このとき、段ボール箱や段ボール内の商品が一部破損し、1550円の損害を発生させてしまい、会社は、当該組合員を解雇しました。
 プレカリアートユニオンは、当該組合員も倉庫の商品を乱暴に扱ってしまったことは心から反省していることを伝え、その上で、解雇は重すぎるので、解雇以外の処分とするよう求めました。同社では、これまで危険運転や自動車事故を起こしたドライバーも解雇はしていませんでした。そこで、当該組合員を原告とし、地位確認訴訟を提起するとともに、東京都労働委員会に、組合員であるから解雇をしたこと、団体交渉で解雇理由についての説明が変わったことなどについて不当労働行為救済申立をしました。弁護団のご尽力にも関わらず、残念ながら、裁判では、当該組合員や組合の主張は認められず、東京都労働委員会でも令和4(2022)年9月20日付で申立を棄却する、という命令が出されました(命令が出されるにあたり、プレカリアートユニオンが法適合組合であるという資格審査決定書が出されていることを念のためお伝えします)。
 このたびの判決と命令は大変残念ですが、当該組合員がスワロートラックでドライバーとして働きながら、未払い賃金を取り戻し、労働条件の改善に取り組んだことの意義に変わりはありません。何より、同社で働く自分以外の労働者の労働条件の改善を何より気にかけていたことを私たちは知っています。

 運送会社の株式会社スワロートラックで働く皆さん、給料が安い・残業代が払われない・長時間労働・解雇・ハラスメントなど、職場の困りごとは、スワロートラックの労働条件改善に取り組んできた、誰でも1人から加入できる労働組合プレカリアートユニオンへご相談ください。

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