いなばの生活力向上計画　第９回「２０２２年、１年間の振り返り」

　毎回生活力向上に役立つ情報をお伝えしているこのコーナー、昨年の５月号より連載が始まり、早くも次回で１０回目、これまでに様々なお金と生活の知識をお伝えしてきました。新年ということもあり、これまでの内容を振り返り総集編的にポイントを改めて紹介していきたいと思います。
■家計管理と投資について整理
　初回２０２２年５月号は家計管理について紹介しました。漫然と浪費をしがちな家計についてしっかりと意識し見える化し納得してお金を使っていくことが健全な家計への近道ということを強調し、特に食費管理の大切さについて解説しました。
　第２回２０２２年６月はお金の振り分けについて紹介。投資、消費、浪費についての考え方を紹介し、一攫千金を狙うのではなく節約によって生まれた余裕の範囲で生活を豊かにするために行うことが投資であることを解説しました。また、婚姻を金融商品と捉えた著者による離婚にまつわるお金の話を解説した１冊『損する結婚　儲かる離婚』についても紹介しています。
　第３回２０２２年７月も前号に引き続き投資の話しです。政府が進める投資のあり方の怪しさについて、投資には必ずついて回るリスクの考え方について解説しました。リスクをどの程度受容するかを考えず投資を行うことは非常に危険です。
■リボ払いはダメ！
　第４回２０２２年８月は絶対にやってはならないリボ払いについて解説しました。消費感覚、金銭感覚が徐々に麻痺していき返済を続けてもほとんど元金が減らない「沼」にはまってしまう仕組みについて説明しました。改めて、リボ払いは絶対にしないでください。
　第５回２０２２年９月は「忙しい人のための自炊入門」と題して、身体と家計の健康を守る上でとても大切な自炊について、忙しくても少しずつ初めて行くための方法を紹介しました。食材は安く買うことより上手に使い切ることが大切です。食材毎に買い物をするサイクルを分類し（保存期間による分類）、フリージング（冷凍）と常備菜を上手く活用し日々の献立に取り入れる手法を紹介しました。時短にもなり身体にも家計にも優しい自炊の仕組みを作っていくことができます。おいしく使い切る自炊、まだの方は今年からでも始めてみませんか。
　第６回２０２２年１０月は知られざる雇用保険給付の１つ、資格取得やキャリアアップに積極的に活用したい「教育訓練給付」について紹介しました。雇用保険の加入期間が一定要件を満たすと、スキル＆キャリアアップや転職に役立つ様々な資格の取得費用について雇用保険から補助が出るというこの仕組み、様々な資格取得の心強い助けとなります。詳しくは厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」でエリア毎、給付毎に検索することができるのでぜひ一度検索してみてください。
■お金について学べる小説『財布は踊る』
　第７回２０２２年１１月は少し趣向を変えて作家の原田ひ香氏の小説『財布は踊る』で登場する様々なお金の知識について解説しました。ＦＸ投資の危険性、奨学金返済のために放送大学に通うという裏技、賃貸の費用と郊外中古の戸建て購入費用の月々の支払いを比較し購入を検討するテクニック（どう考えどう返していくかにも言及）などが紹介されています。
　第８回２０２２年１２月は「まだ間に合う！ふるさと納税を活用しよう」と題してお得に地域の特産品を手に入れることができるふるさと納税について紹介しました。概ね年収の１％程度の上限金額に達するまでは実質２０００円の負担で、お得に返礼品が貰えるふるさと納税、去年できなかった方は今年こそ挑戦してみてください。
　今回ざっと紹介した各記事はプレカリアートユニオンのブログでも読むことができます。興味を持った方はぜひ全文を読んで頂けると幸いです。一年の計は元旦にありという言葉があります。皆さんの元旦の出費はどのようなものでしたか。２０２２年の収支を見直し、２０２３年はより豊かな生活を送れるよう、みんなで生活力向上について今年も引き続き学んでいきましょう。
　稲葉一良（書記長）