プレカリアートユニオンブログ

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「LGBT成人式SHIZUOKA」2023を開催、実行委員長を務める市川未享(みゆき)さん(静岡支部)

「LGBT成人式SHIZUOKA」2023を開催
実行委員長を務める市川未享(みゆき)さん(静岡支部


 1月29日、静岡県富士市でLGBT成人式SHIZUOKA2023(以下LGBT成人式)を開催いたしました。
 この成人式は生涯1度の18歳、20歳の成人式とは違い、「成りたい人になる」をコンセプトに、老若男女問わず参加できます。
 LGBT当事者をはじめ、理解者(アライ)も含め、お互いの交流を通して、偏見や差別、誤解のない誰もが暮らしやすい社会の実現を目指して開催しております。
 さらに、ひとりで悩んでいることの多いLGBT当事者が仲間を見つけ、ひとときのオアシス、また来年のLGBT成人式に「ただいま」と帰ってくるような暖かい場所となればと思っております。
 今年で8回目を迎え、昨年から私は実行委員長を務めております。例年、プレカリアートユニオン静岡支部に協賛いただいていますこと感謝申し上げます。
■テーマに込めた思い
 今回のLGBT成人式のテーマは「私たちはここにいる。私たちはここに生きている」でした。これは実行委員の一人から提案のあったものを採用いたしました。
 交流イベントを併せ持ったLGBT成人式としては少し重たいイメージをもたれるかもしれませんが、私たち当事者は巷でLGBTについての理解が以前に比べて進んできたとはいえ、まだまだ偏見や誤解、差別、さらにはLGBTを理由とした解雇などの不当な行為にさらされているのもまた事実です。
 今、このプレカリアートユニオンで、様々な労働問題と闘っておられる組合員の皆さんと同じように、私たちも先に述べました偏見、差別、誤解と戦っているのです。
 そればかりではありません。まだまだ世間ではLGBTの人がいることは知ってはいるが、自分の職場や近所にはいないと思われている方が多くいるのも事実です。
 LGBTは遠い世界の話ではなく、すぐ近くにいるのです。ご近所にも職場にも公表していないだけで普通にいるのです。しかし、差別、偏見、誤解、さらには社会的地位の失墜などを恐れて、公表できない方が多いのです。
 今回LGBT成人式に出席された方の中にも、実名や写真撮影はNGなど制約の多い方もおられました。それでも勇気を出してLGBT成人式に参加してくださいました。
 今回、勇気を出して式に出席してくださった方、出席されていない多くの当事者の方、公表できず一人で悩んでいる方、すべての当事者の方に応援の意味を込めて。
 そして、すべての当事者は社会の一員であり、皆さんと一緒に生活し、働いている。
それをアピールする意味を込めて。
「私たちはここにいる。私たちはここに生きている」としました。
■輪になって夢語っちゃおう会
 式典では前半に来賓の方々からの祝辞をいただいて、新成人の辞などのセレモニーを行った後、後半では出席者同士で当事者、アライを含めて歓談会を行いました。
 私も出席者の中に混ざり、意見に耳を傾けてみました。
「職場に公表したほうがよいか」
「好みの格好で働きたい」
ホルモン剤を定期的にうたなければならないが、当日生理休暇は使えるだろうか」
 など、当事者ならではの悩みも多く聞くことができました。これらを解決するためには、今まで以上に継続してLGBTに関する理解促進に努めなければならないと感じました。
 さらに、この成人式の最後では参加者全員で輪になって座り、「夢語っちゃおう会」というイベントをやりました。これは、自分自身が抱いている目標を「叶った」という前提で発表し、全員で「おめでとう」と祝います。
 こうすることで、今話したことが現実になるように明日からがんばりましょう。というものです。
 これ以外にも、学生によるLGBTについて調べた自主研究や新聞、参加当事者の写真の展示など様々なものがこのLGBT成人式を盛り上げました。
 これらのイベントを通して、LGBT成人式の開催中は日々苦労している当事者、そしてアライの方も皆笑顔で、参加者一人ひとりがそれぞれ目標を持ち、それに向けてがんばろうと言う気持ちになれたことは大きな収穫であったと感じました。
 多くの参加者から、
「是非次回も開催してほしい」
「仲間と交流できたことがよかった」
「もっと交流会を開催してほしい」
と言うような意見も多く聞かれ、我々実行委員も次回はよりいっそう充実したLGBT成人式につなげられるようにしたいと思いました。
■自分らしく生きるために
 今回のLGBT成人式を通して感じたことは、まだまだLGBTに対する正しい理解が進んでいないということでした。
 LGBTという言葉だけが独り歩きしており、会社から診断書がなければ交渉できない(診断書取得は任意。これでは強制になる)という姿勢をとられた。
できれば公表を希望したいが、公表したら全てを失いそう。
などの見過ごせない問題に直面したのも事実でした。
我々LGBT当事者は、決して特別でも、わがままでも、迷惑な人でもありません。自分らしく生きたいだけなのです。そして当事者はどこにでもいるのです。
 我々当事者も社会の一員として生きていくために努力しています。今まで以上に企業、学校、社会に正しい理解が広がり、お互い暮らしやすい世の中が来ることを願ってやみません。さらには、働くことで困ったことがあったら組合に相談してもらえるような取り組みもしていきたいと考えています。
 もし、当事者またはアライの方でこのLGBT成人式に興味をもたれた、参加してみたいと思われた方は、市川未享または、LGBT成人式静岡実行委員にご連絡いただければ幸いです。
 市川未享(静岡支部

 

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