プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

【組合員の手記/解決報告】豊富な経験、強烈な推進力と信念、思いやりのおかげで、うつ病を患いながらも立ち上がり、成果を勝ち取れた

組合員の手記/解決報告
豊富な経験、強烈な推進力と信念、思いやりのおかげで
うつ病を患いながらも立ち上がり、成果を勝ち取れた

 この度、プレカリアートユニオンに加入し、労働問題を解決できたため報告いたします。
 私は、現在52歳で、東京都にある東証プライム上場で、外部の方からはホワイト企業だと思われているであろうIT企業に勤務しています。
 20歳で専門学校を卒業後、バブル絶頂期の1991年4月に現企業に新卒で就職し、転職せず、32年間会社に奉仕してきました。
 勤続10年あたりで課長職に登用され、勤続15年で部長に昇進しました。その後、いろいろな事情があり、勤続23年で管理職から専門職に異動しました。
■根拠なく「50歳過ぎたら年収を下げる」
 専門職として、難易度の高いIT業務をいくつもこなしてきましたが、50歳になった2020年11月に、上司である取締役から、「50歳を過ぎたら、業務成績に関係なく、60歳までに徐々に年収を下げる」という、社内規則にも定義されていないパワハラに類する酷い扱いを受けたため、私はうつ病を罹患しました。
 心療内科にてうつ病を治療をしながら、2021年9月末まで仕事をしていました。
 2021年6月に、私から正式に取締役のパワハラ行為を内部通報しました。
 その結果、会社の賞罰委員会にて、取締役の行動は確かに不適切な行動であったが、パワーハラスメントとまでは言えないと結論付けられました。
うつ病で連絡取りづらいと等級ダウン
 その後、2021年9月に、私が逆に取締役より、私と同僚の間で発生した2019年から2020年のトラブルに対し、私が同僚にパワーハラスメントを行ったと内部告発されました(取締役より直接「あれは私が告発したものだ」と聞かされました)。
 その結果、私は、会社の賞罰委員会から、出勤停止7営業日の罰を受けました。
 上記状況に耐えきれず、うつ状態が悪化し、出勤停止が解けた翌日の2021年10月12日より私は休職しました(休職は2022年11月末まで13ヶ月続きました)。
 なおかつ、2021年10月18日に、取締役から、ウェブ会議にて、「あなたがうつ病になったがために、直接連絡が取りづらく、上司の私から業務指示が出しにくくなり、行ってもらう業務が制限された。そのため、あなたの業務成績が下がったため、まだ確定ではないが、評価制度に基づき、来年から等級を3つ下げ、年収を現在の896万円から約330万円引き下げ、560万円にすることにした」と通知されました。
 2021年6月に、主治医から「業務おいて、量・質ともに支障なし。ただし、上司との1対1のコミュニケーションには配慮が必要である。」と診断され、その旨診断書(情報提供依頼書)を会社に提出しているにもかかわらず、です。
 さらに私はこの間ずっと、通常行わなければならない業務については問題なく進めていました。本件について、2021年10月に会社の内部通報弁護士ライン制度を使用し告発しました。
 この結果は、2022年5月に出たのですが、その内容は、「急激な賃下げは人事権の濫用である可能性が高いため配慮する必要があり、評価内容についても本人を正当に評価していない」と勧告されました。
 これにより、560万円にまで下げられた年収は、いったん800万円まで回復しましたが、下げられた等級は、内部通報弁護士の勧告にもかかわらず、そのまま放置されるという事態になりました。
 私はこの事態を解消すべく、いくつかの「一人で入れるユニオン」に問合せしました。
 そのなかで、一番早く連絡をしていただき、一番親身になって話を聞いてくれたのがプレカリアートユニオンです。
 私はプレカリアートユニオンと一緒に闘っていくことを決意し、加入しました。
うつ病を患いながらも立ち上がれた
 その後、2022年7月から何回かの団体交渉や事前折衝を行いました。
 その間、会社側の誠意の無い対応に辟易しながらも、プレカリアートユニオンの清水執行委員長や稲葉書記長に支えられ、徐々に条件が詰められていき、会社側が申し立てた東京都労働委員会のあっせんにより、2023年4月3日に、今年度における年収の保障ならびに一定金額の和解金を会社が支払うことで、会社側と合意しました。
 この成果は、私独りでは絶対に得られなかったものです。プレカリアートユニオンの豊富な経験や強烈な推進力と信念、思いやりがあってこそ、私はうつ病を患いながらでも立ち上がることができ、この成果が勝ち取れたと思っています。
 私自身はまだうつ病が治っておらず、つらい状態を抱えながら働いています。
 これを読んでくださった皆さんには、どんなかたちであれ、不利益変更された際、ともに闘ってくれるプレカリアートユニオンの仲間がいます。苦しい状態でも、まずは相談し、事情と状況にあった闘い方を模索していかれることを強くお勧めします。
 I(組合員)

 

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