プレカリアートユニオンブログ

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農業を守れ! 農家を守れ! 食の安全を守れ! 「令和の百姓一揆」の中心人物が記す1冊。『生きるための農業 地域を作る農業』(菅野芳秀著/大正大学出版会)

農業を守れ! 農家を守れ! 食の安全を守れ! 「令和の百姓一揆」の中心人物が記す1冊

生きるための農業 地域を作る農業』(菅野芳秀著/大正大学出版会)

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 今さら言うまでもないことなのかも知れないが、米の値段が高い。生活が大きく逼迫されている。異常気象に不況は私たちの生活を直撃する。「生きるための農業・地域を作る農業」は菅野芳秀氏による1冊。
 帯には、「稲作の時給は10円」という衝撃の事実が記されている。著者は、大正大学地域構想研究所客員教授/地域開発支局研究員であり、置賜自給圏推進機構共同代表も務める。労働運動に参加するなどし76年に帰郷、父の後を継いで百姓となった。
 本書は、雑誌『地域人』に連載した文書を元にしている。自然と暮らす農村での生活や忘れ去られた身体感覚を瑞々しい文章で綴る。また、農業の課題、脳祖業の危機についても語られる。
■衰退する農業、食えない農業、文化・コミニュティを繋ぐ農業
 本書を読んで1番感じたことは、農業がまさしく私たちの生活に直結しているということだ。何をのんきなと言われるかも知れないが、米の値段がここまで高くなったことでようやくそのことを実感する都市生活者も少なくないだろう。
 帯の言葉に偽りはなく、農家は儲からない。なかなか食っていけない。政策上の問題や後継者不足、過疎化など様々な影響で今衰退し存続の危機に瀕している。農業は地域の文化風習を作り出している。自然環境やコミュニティにとってもかけがえのないものだ。本書は随筆としての側面を持ち、筆者の自然とともに生きる身体感覚は私たちが都市での生活で忘れてしまったそれである。
■農家には所得補償が必要だ
 また、米や野菜は市場に流通しお金で取引されるが、これを決して単なる「商品」と考えてはならないと考えさせられた。
 農業は命すなわち生きることに直結する。経済的合理性だけでこの国の農業を切り捨ててしまえば、ゆくゆくはこの国で暮らす全ての人の命を脅かすことに繋がる。今回の米騒動でつくづく実感している人も少なくないはずだ。こんなことを言うと「農業だけ特別扱いするな」等と新自由主義に毒された非難を受けそうだが、農家には所得補償が必要だ。
 そして、もっと食料自給率を上げなければならない。所得補償が税金で賄われるべきなのも当然だ。生きるために不可欠な食料の値段は多くの人の生活に直結する。それゆえに完全に市場原理に晒すことは公益を損なう。農家への所得補償は所得にかかわらず全ての人が安心して生活できる社会に不可欠だ。
■「令和の百姓一揆」は食の未来守る闘い

 3月30日、全国でトラクターデモが行われたのは記憶に新しい。「令和の百姓一揆」には、4500人が参加し、都内でも約30台のトラクターを擁し、大規模なデモが行われた。著者はその中心人物でもある。農業を農家を守る闘いは特定の者の権益のための闘いなどではない。私たちの食の未来を守るための闘いだということを、本書はあらためて思い起こさせてくれる。
 稲葉一良(書記長)

 

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