プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

『ヘイトにNO!全国キャンペーン』賛同「分断ではなく、団結で職場を変える川口アクション」

プレカリアートユニオンは、4月10日13時から、JR川口駅東口にて、『ヘイトにNO!全国キャンペーン』賛同「分断ではなく、団結で職場を変える川口アクション」に取り組み、街宣を行いながら、労働相談を呼びかけるチラシを配布しました。

その後、蕨駅前に移動し、排外主義者へのカウンターをしている方に合流。

有志で、ハッピーケバブ蕨店にて打ち上げをしました。

 

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「新入社員、就活中の学生に伝えたいこと」プレカリアートユニオンYouTubeライブ「社内通報窓口」4月7日配信レポート

新入社員、就活中の学生に伝えたいこと
プレカリアートユニオンYouTubeライブ「社内通報窓口」4月7日配信レポート

 プレカリアートユニオンは2026年4月7日、YouTubeライブ「社内通報窓口」を配信しました。出演は執行委員長の清水直子と、書記長の稲葉一良です。冒頭では、稲葉書記長がインフルエンザ自体は過ぎたものの、持病の蓄膿の悪化で咳き込むことがあると説明しつつ、新年度最初の配信が始まりました。テーマは、新入社員と、これから就職活動を進める学生に向けて「働き始めるとき、就職先を選ぶときに何を見ておくべきか」を具体的に伝えることでした。

外国人労働者の相談をどう広げるか

 配信の前半では、まず外国人労働者向けの相談呼びかけの取り組みが紹介されました。日本語・英語・中国語の3か国語で作成したビラには、「仕事で困っていませんか」「そのままにしないでください」「外国人労働者も日本人労働者も、すべての労働者が相談できます」といった趣旨が書かれており、給料や残業代の未払い、急な解雇、長時間労働、パワハラや暴力などについて相談を呼びかける内容になっています。稲葉書記長は、外国人労働者は言葉の壁もあり、ただでさえ労働組合につながりにくいので、自分たちから生活圏に近づいていく必要があると話しました。職場での差別や暴力は「ちょっといじめられた」という程度ではなく、実際に殴られるなどの深刻な事態も珍しくないとして、そうした被害を「納得して泣き寝入りしているわけではない」人たちとどうつながるかが大事だと強調しました。

 清水委員長も、この間の相談や交渉の中で、外国人労働者が特にひどい目に遭っていると感じる場面として、使用者が資格外労働を命じておきながら、都合が悪くなると「資格外労働をしたのだからお前も同罪だ」「違法行為だから強制送還だ」などと脅すことを挙げました。自分でやらせておいて入管に通報するぞと脅すようなやり方は本当にひどい、と率直に批判しています。

4月10日、川口駅前での反差別街宣へ

 その流れで、4月10日13時から川口駅東口で行う街宣行動についても告知がありました。稲葉書記長は、プレカリアートユニオンは労働組合として、あらゆる差別に反対しているが、今回は単に「差別はよくない」と言うだけではなく、差別によって職場で被害を受けている仲間に「一緒に立ち上がろう」と呼びかける街頭宣伝にしたいと述べました。外国人労働者を「助ける対象」としてではなく、「国籍が違うだけで同じ労働者、同じ仲間」として捉え、日本人労働者もまた人権を制約されているという点では同じ線上にあり、その中でさらに重層的なレイシズムによってより深刻な被害を受けている外国人労働者の仲間と手を取り合おう、という趣旨であることが説明されました。

 清水委員長も、川口駅東口での行動は「外国人労働者も日本人労働者も相談してください。同じ職場で団結して問題を解決していきましょう」「職場の主導権を取り戻せば問題は解決しますよ」ということを呼びかけ、労働相談や来所相談の予約も受ける場にしたいと話しました。簡単な相談であればその場で対応したい、切迫した状態なら柔軟に対応することもできる、とも述べています。

新入社員へ――「初日で辞めてもいい」

 後半の中心テーマは、新入社員と就活中の学生に向けた助言でした。稲葉書記長は、新年度が始まったばかりで、昨日今日くらいから働き始めた人も多いだろうと話し、自身も「全然聞いていた話と違う」「これは常識的にやばい」と感じて初日で辞めた仕事があったと振り返りました。そして、本当にまずい会社なら「初日で辞めて大丈夫です」「抜けてきてください、潰されるよ」とはっきり言っています。そのうえで、余裕があれば記録を取りながら、確認ややりとりをして、すぐ相談してほしいと呼びかけました。求人という名前だから安心できるわけではなく、今は平気で違法行為をする会社が目立つ気がするとして、「せっかく苦労して勝ち取った」と感じている内定や新社会人デビューであっても、やばい会社にとってよいことはない、少しでもおかしいと思ったら相談してほしい、と重ねて話しています。

労働条件はどこを確認するべきか

 では、何を確認したらいいのか。ここではかなり実務的な話が続きました。稲葉書記長は、どの労働者にも共通するとして、まず残業代がどうなっているか、労働時間が何時から何時までで、どの手当がいくらなのか、意味のわからない名目の手当がないかを確認した方がよいと述べました。入社後であっても「残業代は払われるんですか」と確認し、「コミコミです」などと言われたらかなり怪しい、まず契約書を見て、そこに書いてある何とか手当の中で「何だろうこれ」と思うものがあるかどうかを見るのがわかりやすいとも話しています。特に固定残業代については、何時間分でいくらなのかが別立てで明記されていなければだめで、ただ就業規則に書いてあるだけではだめだと説明しました。

 清水委員長は、入社時の説明や採用面接は最初から録音した方がよいと強く勧めました。使わないかもしれないが、その時に「これはこういう内容の手当です」と説明されるので、全部記録しておけば、後で争いにならなければそれでよいし、争いになったときには何と言われていたかが重要になるからです。口頭でも合意は合意なので、面接は全部録音した方がよいと述べました。稲葉書記長も、悪質な会社は口ではいいことを言い、書面では違う内容にしてくることがあるので、面接録音は「疑うため」だけでなく、自分が何を約束されたのか確認するためにも役立つと説明しました。リモートワークができると言っていたのに入ってみたらそうではない、というケースにも触れ、面接で合意した内容とずれがないかを見ることが大事だとしています。

カルト的な新入社員研修には注意が必要

 新入社員研修についての話も具体的でした。稲葉書記長は、みんなで海に入る、20キロの重いものを運ぶ、素手でトイレ掃除をするなど、根性論を押しつけるような「カルトっぽい研修」に注意が必要だと話しました。そうした研修は「異常な状態を当たり前にさせて洗脳しようとしている」のであって、「ブラック研修」と呼ばれることもあると述べています。ずっと挨拶の練習やお辞儀の練習をさせるような研修も、単に非効率というだけでなく、服従する練習をさせている面があるのではないかという指摘でした。

 清水委員長も、あまりカルト的な研修をやる会社には長居しない方がよいと思うが、ひとまず次が見つかるまで様子を見る人もいるだろうから、その場合でもそうした研修を真に受けないこと、一応従っているようには見せつつも内心では真に受けないでうまくやり過ごすことが大事ではないかと述べました。稲葉書記長は、会社はそうした研修を「有意義でした」などと証拠が残らない形で進めようとするので、できる限り記録を残すべきだと補足しています。

就活中の学生へ――内定、求人、ハラスメントを録音せよ

 就職活動中の学生に向けては、就活ハラスメントや内定取り消し、求人詐欺の問題が語られました。清水委員長は、就活ではOB・OG訪問の場などでセクハラされることもあるので、とにかく録音した方がよいと話しました。あからさまなセクハラなら会社に責任を取らせればいいし、就活ハラスメント対策は今は企業に義務づけられているにもかかわらず、相談では「証拠がない」という人が多いとも述べています。稲葉書記長も、就活ハラスメントは法律でやってはいけないことになっていても、現実には洪水のように起きているとし、結婚の予定、結婚後も働くのか、子どもをどう考えるかなど、業務と無関係なことを聞いてくる会社はおかしいと指摘しました。マタハラ的な相談や交渉が増えている背景には、企業の競争激化の中で「一人前に働けない可能性がある人を最初から弾きたい」という欲望が露骨になっている面があるのではないか、という話も出ました。

 内定についても、「内定とすることにしました」などの曖昧な言い方をして、厳密には労働契約に至っていない状態にとどめようとする会社があると説明されました。内定は、労働条件を示し、雇用することを確定し、それに双方が合意して初めて成立するのであって、言葉遊びのような表現でごまかされることがある以上、「これで確定なんですか」と確認し、言わせておくことが大事だという話です。録音があれば、本当は内定だったと強く主張できる場合もあるので、ここでも録音が重要だとされました。

 求人についても、月給50万円と書いてある求人を見て、入社の際にら35万円を提示された場合、法的には必ず50万円が前提になるわけではない、求人情報は「その金額で雇いたい」という意思表示にとどまり、それ自体が約束されたものではないからだ、という説明がありました。だからこそ、「50万じゃないんですか」とその場で言わなければならず、そこで言えずにサインしてしまうと「それでいいと言いましたよね」となってしまう、と話しています。リモートワークも同様で、「リモート大歓迎」と書いてあっても契約や説明の中で明確に確認しないと、入社後に否定されることがあるので要注意だということでした。

企業内組合があっても、それだけでは安心できない

 会社選びに関しては、清水委員長が「労働組合がある会社がいい」と一般に言われるのは基本的にはその通りだとしつつも、それだけでは安心できないとも話しました。企業内組合は、同じ会社で働く人たちをまとめて待遇改善を求めるにはやりやすい面があるが、一方で会社と一体化しやすく、労使協調が強まり、組合員の一人がパワハラやセクハラ、リストラの標的になっているようなときに、徹底的に団体交渉して守るということをなかなかしない場合がある、という指摘です。制度を変えるとか全体の処遇改善の交渉はしても、個別の被害を受けている組合員一人の問題では交渉しない企業内組合が結構ある、とかなり踏み込んだ話になりました。だからこそ、新入社員や就活生には、企業内組合の有無にかかわらず、個人加盟のユニオンに入った方が安心だと述べています。

 稲葉書記長は、そもそも「絶対に安全な会社」を選ぶことは無理だと話しました。会社自体はやばくなくても、やばい同僚や上司、取引先がいることもある。だから、どんな会社に入るかだけでなく、どんな会社に入ってもすぐ相談でき、ちょっとおかしいと思ったらすぐ改善できる状況をつくることが必要であり、「どんな会社に入ってもユニオンに入るべきだ」とまで言っています。1年目から春闘で賃上げを要求するくらいのつもりでいた方がいいし、組合に入ったからといってすぐ加入通告しなければならないわけではなく、相談しながら様子を見ることもできると説明しました。組合員であることはプライバシーであり、組合に入っていることを理由に不利益を与えるのは違法だから、就活の後半くらいから入っていてもよいとも話しています。

給料だけで仕事を選ばないということ

 終盤では、就活や就職で給料だけを指標にしないことの大切さにも話が及びました。稲葉書記長は、組合には年収200万円以下の人から1000万円近くもらっている人までいろいろな仲間がいるが、収入に比例して豊かになるわけではなく、お金はどう使うか、どうコントロールするか、自分の生活にどう組み込むかが大事だと述べました。昔はアルバイトなら時給が高い方がよいと単純に言えた面もあったが、今は見せかけの賃金の高さや「みなし残業代込み」なども増え、すごく高い賃金には何らかの意味があると考えてよく検証した方がよいとも話しています。

 清水委員長も、家計改善や生活設計のことを機関誌やブログで連載している稲葉書記長の話に触れながら、実際の生活費を計算して、自分に何が必要なのかを具体的に考えた上で、どの仕事を選ぶのかを考えた方がよいのではないかと話しました。稲葉書記長も、持ち家や車など「こうあるべき」という幻想に引きずられるのではなく、職業を選ぶということは人生をどう生きるかを決めることでもあるので、稼ぐだけではなく、使う、維持する、コントロールするという視点も必要だと述べています。そうしたことも、異業種の先輩や組合の仲間と交流する中で、自分を客観的に見直す助けになるのではないかという話で配信は締めくくられました。

春闘は賃上げだけではない

 後半の後半では、春闘の話にも移りました。清水委員長は、プレカリアートユニオンでは支部のある会社だけでなく、その会社に組合員が一人しかいない場合でも、本人がやりたいと言えば春闘賃上げ交渉を遠慮なくやっていると説明しました。運送会社では賃上げの原資を確保するための新たな仕事について、安全を守る条件をどう整えるかまで含めて交渉している例があり、他にもパワハラ的な管理者対応の是正、不均衡待遇の是正、未払い賃金の解決など、会社や支部の状況によって春闘の中身はかなり多様だと話しました。

 さらに、有名な大手小売で働くパート労働者の組合員の例も紹介されました。企業内組合には入っていたが、パート労働者が軽んじられており、意見も十分取り上げられない中で、パート女性労働者の経験や勤続を評価し、賃金に反映させるべきではないかという要求を出していることなどが語られました。春闘は単なる賃上げ交渉ではなく、その職場で何が不合理か、どう変えるべきかを一緒に要求していく場でもあることが、具体例を通じて示されました。

 新年度の始まりに、新入社員や就活中の学生に向けて、契約書の見方、録音の大切さ、ブラック研修への注意、就活ハラスメントや内定取り消しへの備え、そして企業内組合があっても個人加盟のユニオンにつながっておいた方が安心だということまで、今回の配信ではかなり踏み込んだ話が続きました。清水委員長も稲葉書記長も、「おかしいと思ったらすぐ相談してほしい」「入ったからすぐ会社に言う必要はない」「準備しておくだけでもだいぶ違う」と繰り返しており、働き始める前から労働組合とつながっておく意味が、具体的な言葉で示された回だったと言えます。

 

 4月21日(火)16時から、プレカリアートユニオンのYouTubeライブの配信を行います。
#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年4月21日16時】「介護・調理の職場のハラスメント問題」

youtube.com


ご都合のつく方はぜひご視聴ください。お気軽にコメントもお寄せください。アーカイブもご視聴いただけます。
配信内で答えてほしい質問などありましたらメールでお寄せください。info@precariat-union

※個別・具体的な労働相談については、コメント欄ではなくLINE労働相談で受け付けています。
LINE労働相談 https://page.line.me/340sctrx?openQrModal=true


これまでの配信はこちら。
#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年4月7日16時】「新入社員、就活中の学生に伝えたいこと」
https://youtube.com/live/pKvpntT2S2k?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月31日16時】小田原のどかさん(彫刻家・評論家、多摩美術大学支部支部長、副執行委員長)に聞く「労働組合でできること」
https://youtube.com/live/30k2u52YxO4?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月24日18時】外国人労働者の労働問題・最近の解決事例(配信し直し)
https://youtube.com/live/8iRgKOU-Ac0?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月17日16時】外国人労働者の労働問題・最近の解決事例(中断しました)
https://www.youtube.com/live/7HuCj_dWLQs?si=C_NBgAbaLZaT7IJk

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月11日17時】あのうさんくさい広告に一言!労災、傷病手当を徹底解説
https://youtube.com/live/nj_hochPoX0?feature=share

【補足動画】#プレカリアートユニオンの社内通報窓口【3分30秒から】労働組合に加入できない警察・自衛隊で働く方のハラスメント問題への対応法を解説
https://www.youtube.com/live/dbu7_xNZtDU?si=0yraDoSbsp6Uior8

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月3日15時】まだ間に合う!春闘で賃金を上げよう&賃上げ以外の要求もしよう
https://youtube.com/live/3NkZyhwbrlw?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月25日16時】これって本当にパワハラですか?&パワハラとまでは言えなくてもできることはある!
https://www.youtube.com/live/JlyNXKYv5Hg?si=OjjmibueornBgxlX

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月18日15時】社長、個人加盟のユニオンから団体交渉申し入れ書が届いたらどうしますか? 
https://www.youtube.com/live/bcjux8yymBU?si=bWuaEEyQl-FXij0O

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月10日14時】30分未満は切り捨てていませんか?残業代をめぐる大誤解! 
https://www.youtube.com/live/JA8frq4By8k?si=uny638HzgqpRy6JG

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月4日14時】解雇なのに退職届は書いちゃダメ!解雇をめぐる大誤解 
https://www.youtube.com/live/FkU-NG6F1Hc?si=T-onL9bsl9_oBDbK

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【プレ配信】「最初に」個人加盟ユニオンへ。社内通報が機能しない現実の中で 
2026年1月21日(水)16:00
https://www.youtube.com/live/PntU0_rM7jw?si=Sl5K-h6oDV4DDq01


今後の配信予定
4月13日の週はお休み
4月21日(火)16時~18時
4月28日(火)14時~17時
5月4日の週はお休み
5月11日(月)14:00~16:00

 

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職場の差別を許すな!皆で学び、外国人労働者と連帯しよう! 『外国人労働者の法律実務』(弁護士指宿昭一ほか著/旬報社)

職場の差別を許すな!皆で学び、外国人労働者と連帯しよう!


外国人労働者の法律実務』(弁護士指宿昭一ほか著/旬報社)

www.junposha.com


 外国人に対する差別が職場において先鋭化しているのを痛感する。例えば、労災隠しは日本人と比べて格段に多い。また、ハラスメントの相談も直接的な暴行や在留資格を脅かすものであったり命の危険に直結する物の割合が際立って高い。
 今回紹介するのは、『最新テーマ別実践労働法実務11 外国人労働者の法律実務』である。このコーナーではこれまでにも同シリーズの高齢者雇用に関わるもの、有期雇用労働者の問題に関するものなどについて取り上げてきた。
 著者は弁護士の 指宿昭一、中村優介、大坂恭子、高井信也、加藤桂子、編者は同じく弁護士の城塚健之、佐々木亮、塩見卓也、嶋崎量(著者編者ともに敬称略)。日本の労働問題に取り組む早々たる顔ぶれの弁護士が制作したまさにプロフェッショナルによる実務解説書である。

■特に大切な就労資格や在留資格から国際的な裁判対応までを網羅
 日本人の労働者と外国人の労働者の問題に対応する上で、一番の違いは在留資格・就労資格による様々な制限があることだとよくいわれる。
 本書では、相談対応の時にどんな物を本人に持参してもらった方がいいかという基本的な項目に始まり、在留資格ごとの制限や、資格更新について、資格外労働や取り消し制度などについても事例に基づき丁寧に解説している。旅券の取り上げや強制帰国と見出しの内容を眺めるだけで、生存権を脅かす非道な行為が日夜外国人労働者に対して行われていることに心が痛む。本書を一通り読むことで対応についての一通りの基本知識が身につく。
 プレカリアートユニオンはこれまでも様々な外国人労働者に対する職場の差別に基づく不条理と闘ってきたが、今年度から寄り本格的に外国人労働者に広く加入を訴えかけ、ともに職場の問題を乗り越えていくための取り組みを強化していく。本書はそんな相談の時に常に傍らに置いておきたいと思える一冊。みんなで読んで、差別・肺が主義を団結の力で乗り越えていくための知識を身につけたい。
 稲葉一良(書記長)

 

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労災保険制度の成り立ちと「正しい闘い方」について【いなばの生活力向上計画 第47回】

 毎回生活に役立つ情報をお伝えするこのコーナー。今回は最近相談も増えている労災について解説します。ちまたでよく「労災」といわれるものは「労働者災害補償保険」の保険給付を指します。便宜上、この記事では労災保険と呼ぶことにします。労働者が仕事上負った怪我や病気に対する補償をする保険が労災保険です。

■労災保険の2つの目的~1つ目、事業主の賠償責任の肩代わり
 労災保険には2つの目的があります。まず1つ目は事業主の補償の肩代わり。これは本来労基法上定められている、簡単に言うと「仕事で怪我や病気になったら労働者に補償すること」という義務を果たす手伝いをするためのものです。例えば、転んで膝を擦りむいたなど比較的軽症の場合は中小企業であってもそこまで経営を圧迫することはありませんが、労災で重篤な後遺症が残った場合や、死亡事故で複数名の労働者が同時に死亡した等の場合は最悪の場合、会社は即倒産、労働者も補償を受けられない。こういった事態を防ぐためのものです。労災保険はこの事業主負担の肩代わりという目的のためにスタートしました。そういった事情もあって、労災保険には労働者負担がないのです。

■労災保険の2つの目的~2つ目、労働者の保護や社会復帰促進
 労災保険の2つ目の目的は労働者の保護です。例えば昔は通勤災害は労災保険の給付対象外でした。理由はざっくりと事業主の責任ではないから。けど、仕事するためには通勤が必要なわけだし労働者を保護する必要もあるということで後から加えられたのが労働者保護の目的です。例えば労災休業の場合、純然たる仕事中の事故などだと「休業【補償】給付」が支給されるのに対し、通勤中の事故などによるものだと単に「休業給付」と保険給付の名前も違います。
 また、労災保険の休業補償は「6割」と言われていたり、「8割」といわれていたりしますが、これも2つ目の目的と関係しています。例えば私語中の怪我による休業の場合6割が「休業補償給付」、残りの2割が「休業特別支給金」となっています。後者は社会復帰促進事業からの出資で、労働者が円滑に社会生活に戻っていくことができるための支援。応援金や見舞金のような取り扱いです。

■これらのことから導き出される結果、とよくある使用者の「ごまかし」
①労災が認められれば、会社は労働者に補償しなくていい?
 そんなことはありません。例えば休業が生じた場合、事業主補償としてもらえるのは6割(8割ではありません。2割は労災保険からのお見舞い的な物だから使用者の賠償義務とは無関係)。ということは会社のせいで休まざるを得ないなら残りの4割が休業補償の係る賠償義務として使用者に残っています。また、後遺障害が残れば遺失利益、怪我や病気が生じたことに対する慰謝料も当然別立てで払う必要があります。
②逆に労災が認められなければ、会社に賠償義務はない?
 これもそんなことはありません。よく精神疾患など審査に一定の時間がかかる疾病の場合に会社がこのように開き直ってくるのですが、「労災保険が認められない場合、使用者は労基法に定める賠償責任を免れる」などという法律はどこにも存在しません。労災はお金を払って受けることができる保険です。当然保険事故を保険者(労災保険の胴元)に対して証明できなければ保険給付が出ません。ただそれだけのことです(むしろ、認定されれば使用者はほぼ逃げ場がなくなる)。
 では保険給付が出ないならばどうなるか。そう、使用者が労基法の原則に従って全額補償しなければならないのです(使用者が悪いならば)。精神疾患などは、相当に労災のハードルが高く、保険給付は会社に責任が認められても(というか会社の責任と審査はほぼ無関係)、支給されない決定が行われる事もよくあります。
 今回は労災保険についてお伝えしました。必要な補償をしようとせず、労災保険だけで済ませようとするセコイ会社、労災が降りなければ何の補償もいらないと開き直るクズな会社が後を絶ちません。そんなときはすぐにユニオンに相談を。
 稲葉一良(書記長)

 

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メールマガジン『プレカリアートユニオン(PU)通信 第163号 <2026.04.06発行>』を発行しました

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━━━━━━━━━━━━━━━━━━https://precariatunion.hateblo.jp/

 Precariat Union 駆け込み寺から砦へ
 非正規雇用でも若い世代の正社員でも組合を作って労働条件をよくしたい!
 プレカリアートユニオン(PU)通信 第163号 <2026.04.06発行>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━https://www.precariat-union.or.jp/

─□ 目次 □───────────────────────────

 1.雇止め、賞与不支給などについて交渉していた東京都内の広告
   関連会社と東京都労働委員会のあっせん期日で和解、ほか
                   (2026年3月の解決)
                           【解決!】

 2.【勝訴報告】佐賀豊社労士による稲葉書記長に対する暴行などの
   損害賠償請求訴訟で東京高裁が違法な有形力の行使(暴行)と
   認め慰謝料10万円の支払を命じる(3月19日・東京高裁)
                            【裁判】

 3.懲戒請求のご報告(佐賀豊社会保険労務士に関する件)
                          【お知らせ】
   
 4.「労働組合でできることとは何か」
   プレカリアートユニオンYouTubeライブ(2026年3月31日)
   報告                【プレカリちゃんねる】

 5.【大西学園争議支援カンパのお願い】解雇された用務員2人の
   闘いを支えてください
                        【大西学園争議】

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懲戒請求のご報告(佐賀豊社会保険労務士に関する件)

懲戒請求のご報告(佐賀豊社会保険労務士に関する件)

 プレカリアートユニオン書記長の稲葉一良は、2026年4月3日付で、特定社会保険労務士である佐賀豊氏に関し、厚生労働大臣および全国社会保険労務士連合会会長に対して懲戒請求を行いました。

 本件懲戒請求は、2023年10月20日にプレカリアートユニオン事務所において行われた団体交渉の場で発生した出来事について、東京高等裁判所が認定した事実関係を前提として行ったものです。

 同判決においては、団体交渉の過程で、交渉継続を求めていた稲葉書記長が膝立ちの状態にあったところを蹴る行為があったことが認定されています。

 さらに、その後の一連の経過として、
・腕をつかんで引く行為
・腕をひねる、押すといった行為
・足をかけて転倒させる行為
・衣服や首元をつかむ行為
・髪をつかむ行為
・エレベーター内外において転倒させたり、身体の一部を踏みつけたりする行為
・腰部を持ち上げて落下させる行為
 などの具体的な行為が認定されています。

 東京高等裁判所は、これらの行為について、「あからさまな有形力の行使」であり、偶発的な接触ではなく意図的なもので、その程度も軽微とはいえず、反復的・執拗なものであると判断しています。

 また、稲葉書記長の対応については、相手方の退出を引き止める行動はあったものの、暴行と評価できる行為は認められず、違法性や過失はないと判断されています。さらに、正当防衛や過失相殺についても否定されています。

 その上で、同判決は、これらの行為が違法な有形力の行使に該当するとして、損害賠償の支払いを命じています。

 今回の懲戒請求では、これらの裁判所により認定された事実を前提に、当該行為が社会保険労務士としての職責や信用にどのように関わるかについて、社会保険労務士法に基づく検討と判断を求めています。

 本件は、個別の紛争にとどまらず、労使交渉の場における専門職の行動の在り方に関わる問題でもあると考えています。

 今後の関係機関における審査および判断の推移について、引き続き注視していきます。

 

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労働組合でできることとは何か プレカリアートユニオンYouTubeライブ(2026年3月31日)報告

労働組合でできることとは何か
プレカリアートユニオンYouTubeライブ(2026年3月31日)報告

 プレカリアートユニオンは2026年3月31日、YouTubeライブ「社内通報窓口」を配信しました。今回の配信では、執行委員長の清水直子とともに、彫刻家・評論家であり、多摩美術大学支部支部長、プレカリアートユニオン副執行委員長を務める小田原のどかさんが出演し、「労働組合でできること」をテーマに対談が行われました。

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月31日16時】小田原のどかさん(彫刻家・評論家、多摩美術大学支部支部長、副執行委員長)に聞く「労働組合でできること」 

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 これまでの配信では個別の労働相談や事例紹介が中心でしたが、今回は労働組合の役割や活動のあり方について、経験を踏まえた形で語られました。

■配信の趣旨と問題意識
 配信の冒頭では、労働組合がどのような場であり、どのようなことができるのかについて、あらためて共有する必要があるという問題意識が示されました。日々の相談の中で、「もっと早く知っていればよかった」という声があることにも触れられ、情報が十分に届いていない現状が指摘されました。

 また、労働問題は特定の業種や立場に限られるものではなく、広い分野に存在していることが前提として確認されました。

■小田原のどかさんの活動と関わり
 小田原さんからは、自身の活動領域である美術や大学における状況について説明がありました。非常勤講師や不安定な雇用形態が多いこと、収入や立場が安定しない中で働いている人が多いことなどが語られました。

 また、こうした環境の中で労働問題が起きていても、それが表に出にくいことや、個人で抱え込まれやすい状況についても言及がありました。

 その中で、プレカリアートユニオンの多摩美術大学支部の活動として、相談を受けたり、情報を共有したりする取り組みが行われていることが紹介されました。

■アーティスト支部の特徴
 美術や教育の分野では、一つの職場に固定されていない働き方が多く、同じ場所に集まる機会が少ないことが指摘されました。そのため、一般的な企業のように職場単位で組織することが難しいという特徴があります。

 こうした状況の中で、分野や立場が近い人同士がつながる形で活動が行われていること、相談や情報共有の場が重要な役割を持っていることが説明されました。

 また、問題が起きた際に一人で対応するのではなく、組合として関わることで状況が変わる可能性があることについても触れられました。

■労働相談の現場について
 配信では、労働相談の現場についても具体的に語られました。相談の中では、未払い賃金や雇用の問題、ハラスメントなど、さまざまなケースがあることが紹介されました。

 その中で、相談者の状況や希望を確認しながら、どのような対応が可能かを一緒に考えていくことが行われていることが説明されました。

 また、団体交渉を行うことで、個人では難しい交渉が可能になることや、組合として関わることの意味についても触れられました。

■労働組合の役割
 対話の中では、労働組合が単に問題を解決するだけでなく、労働者が声を上げる手段の一つであることが確認されました。

 労働者が個人で対応する場合には難しい場面でも、組合として交渉することで状況が動くことがあること、またその過程自体が重要であることが語られました。

 さらに、労働問題が個人の問題として扱われがちである一方で、実際には同様の問題が繰り返し起きていることにも言及がありました。

■情報発信とYouTube配信の意義
 今回の配信については、YouTubeを通じて情報を発信する意義についても触れられました。リアルタイムでの視聴だけでなく、アーカイブとして残ることで、後から必要とする人に届く可能性があることが指摘されました。

 また、労働者だけでなく、さまざまな立場の人が視聴する可能性があることも共有されました。

■今後の課題
 配信の中では、労働組合の活動が必要な人に十分届いていないことが課題として挙げられました。チラシやインターネットなど、さまざまな手段を通じて情報を届けていく必要があることが確認されました。

 また、相談につながる前の段階で問題が深刻化してしまうケースがあることから、早い段階での接点づくりの重要性についても言及されました。

■結び
 今回の配信では、労働組合の活動や役割について、実際の経験に基づいた形で共有が行われました。美術や教育の分野を含め、さまざまな領域で労働問題が存在していること、そしてその中で組合が果たす役割について、具体的な話が展開されました。

 プレカリアートユニオンは、今後もこうした情報発信を継続し、労働問題に直面している人が相談につながる機会を広げていくことを目指しています。


 4月7日(火)16時から、プレカリアートユニオンのYouTubeライブの配信を行います。
#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年4月7日16時】「新入社員、就活中の学生に伝えたいこと」

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ご都合のつく方はぜひご視聴ください。お気軽にコメントもお寄せください。アーカイブもご視聴いただけます。
配信内で答えてほしい質問などありましたらメールでお寄せください。info@precariat-union

※個別・具体的な労働相談については、コメント欄ではなくLINE労働相談で受け付けています。
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これまでの配信はこちら。
#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月31日16時】小田原のどかさん(彫刻家・評論家、多摩美術大学支部支部長、副執行委員長)に聞く「労働組合でできること」
https://youtube.com/live/30k2u52YxO4?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月24日18時】外国人労働者の労働問題・最近の解決事例(配信し直し)
https://youtube.com/live/8iRgKOU-Ac0?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月17日16時】外国人労働者の労働問題・最近の解決事例(中断しました)
https://www.youtube.com/live/7HuCj_dWLQs?si=C_NBgAbaLZaT7IJk

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月11日17時】あのうさんくさい広告に一言!労災、傷病手当を徹底解説
https://youtube.com/live/nj_hochPoX0?feature=share

【補足動画】#プレカリアートユニオンの社内通報窓口【3分30秒から】労働組合に加入できない警察・自衛隊で働く方のハラスメント問題への対応法を解説
https://www.youtube.com/live/dbu7_xNZtDU?si=0yraDoSbsp6Uior8

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年3月3日15時】まだ間に合う!春闘で賃金を上げよう&賃上げ以外の要求もしよう
https://youtube.com/live/3NkZyhwbrlw?feature=share

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月25日16時】これって本当にパワハラですか?&パワハラとまでは言えなくてもできることはある!
https://www.youtube.com/live/JlyNXKYv5Hg?si=OjjmibueornBgxlX

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月18日15時】社長、個人加盟のユニオンから団体交渉申し入れ書が届いたらどうしますか? 
https://www.youtube.com/live/bcjux8yymBU?si=bWuaEEyQl-FXij0O

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月10日14時】30分未満は切り捨てていませんか?残業代をめぐる大誤解! 
https://www.youtube.com/live/JA8frq4By8k?si=uny638HzgqpRy6JG

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【2026年2月4日14時】解雇なのに退職届は書いちゃダメ!解雇をめぐる大誤解 
https://www.youtube.com/live/FkU-NG6F1Hc?si=T-onL9bsl9_oBDbK

#プレカリアートユニオンの社内通報窓口 【プレ配信】「最初に」個人加盟ユニオンへ。社内通報が機能しない現実の中で 
2026年1月21日(水)16:00
https://www.youtube.com/live/PntU0_rM7jw?si=Sl5K-h6oDV4DDq01


今後の配信予定
4月13日の週はお休み
4月21日(火)16時~18時
4月28日(火)14時~17時
5月4日の週はお休み
5月11日(月)14:00~16:00

 

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