【組合員の手記＆組合員紹介】事務系の女性社員を軽んじる職場で賃上げ、ハラスメント研修実現　シンガーソングライターのババカヲルコさん（組合員）

　ご無沙汰しております。皆様の闘いの様子は横目で見つつも、最近は長らく幽霊組合員をしているババカヲルコです。会社員とシンガーソングライターの二足の草鞋で日々過ごしております。
■働く女のブルースをリリース
　昨年２０２３年はシンガーソングライターとして「Defy」というミニアルバムを出しました。女性の権利についてテーマにしたオリジナル曲を６曲集めたミニアルバムですが、そのうちの「人間ですから」（※）はＬＧＢＴ・ジェンダー平等チームのライブイベントで初披露したものです。
　清水さんに「女性労働者の辛さ」を話してほしいと言われたのですが、曲にした方が伝わるかなと思い、自分の経験や思いを元に作ったブルースです。おかげさまでいろいろな女性に「良い！」「スカッとした！」と言っていただけて好評です。今働いている会社で、横柄な男性社員に抑圧されて、こんなのおかしいと思って怒ったり、とても安い賃金で働かされていたことに春闘で闘い、月１万７０００円くらい賃上げさせた甲斐がありました。それでも給料は安いのですが……。
■団交でハラスメント研修を実現
　昨年は要求したハラスメント研修も全社員を対象に行われました。パートの方にも受けていただき、全員がハラスメントに対する意識を持てたせいなのか、前よりもだいぶ働きやすいように思います。組合活動をしてよかったです。
　せっかく音源を作ったのでツアーに行ったりライブをしたりコミュニティラジオにも出たり、コロナになったりといろいろで、ご無沙汰してしまったところもありますが、私が働いている会社は定時で帰れるのはいいのですが、公休が少なく、予定がカツカツという理由もあります。毎月あと１日くらい公休が増えたらいいのにな、と思います。
■労働者代表選挙では苦戦
　労働者代表選挙はプレカリアートユニオンに入ったばかりの時に、自ら選挙運営委員会を作っておこなおうともしましたが、汚い手口で阻まれて、深く傷つきました。今年は社長が裏で糸を引いている選挙があり、馬鹿らしいと思いつつ一応立候補はしました。しかしなんかよくわからないうちに落選していました。
　立候補する時に「労働者代表はどういう内容で社長と合意するのか全労働者に相談してほしい」と伝えましたが、実現しないのではないかと思います。「育休・介護休暇について」という項目が挙げられていたので、労基法より労働者にとっていいように変更するならありがたいのですが、気になっています。私以外の人たちはどういう条件でこんなに長時間働かされるのかが、勝手に決まってしまうのは気持ち悪くないのかと不思議です。
　冬季賞与も出ました。私が担当している業務の成績が昨年より良かったとのことで、他の事務員よりも多めにしたと言われて、「ふーん」という感じでしたが、さらに笑ってしまったのが「最近組合活動をあまりしてないから」という理由もあって「苦しい業績の中で、賞与を多めにしましたよ」とのことで、吹き出してしまいました。ある意味、組合活動の効果を実感できました。よほど効き目があって高額いただけるのかと思い、金額を見てみたら昨年と同じでした。がっかり。
■憲法改悪に抗して該当で歌う
　昨年は政治も目に余ることが多く、街頭に立って野党共闘の宣伝活動に参加して歌ったりすることも増えました。岸田政権は憲法改悪に前のめりです。労働者の団結権についてもメスを入れたいのかもしれません。憲法は人々の権利や自由を守るためにあるのに、今の自民党が変えてしまったら、戦争に突入していくような気がしてなりません。とても怖いです。
　２０２３年は＃Kutooの石川優実さんと役者の宮澤萌美さんと私の３人で「公園でChill」というボーカルグループを作り、表現活動と社会活動をつなげていく活動も始めました。
　昨年の文化の日には国会前で「踊ろう女たち」「マテキシダ」を披露しました。憲法改悪に明るく楽しく抵抗したいです。最後にまたもや宣伝ですが「公園でChill」でレコーディングをしました。ＣＤを販売したり、配信もする予定です。権利のために一緒に楽しく闘いましょう。
　ババカヲルコ（組合員）