組合員Ｎさんの手記　警備会社でシンテイトラスト支部結成し春闘要求。有期雇用労働者の無期転換を実現！

組合員Ｎさんの手記　警備会社でシンテイトラスト支部結成し春闘要求
有期雇用労働者の無期転換を実現！

　現在勤務している警備会社で組合支部を結成し、春闘要求を提出しました。私は、ビルでの警備業務で２４時間拘束の泊まり勤務を１０年以上しています。賃金は、１回の勤務としては高めの金額になりますが、時給に換算してみると低い。最低賃金がここ数年連続して引き上げられているのに、賃金の引き上げはなく、最低賃金を下回っている状態になっているのではないかと疑問を持ちました。
　会社と交渉するなら、今の制度・仕組みから考えたら労働組合によるのが一番よいと考え、いくつかの労働組合を訪ね、労働組合加入を思い立ってから数か月後にプレカリアートユニオンに加入しました。
　職場で仲間を作ることはとても重要です。私の場合、施設警備で、現場＝勤務先が固定しており、勤務している者もほぼ固定していましたので、同じ現場で勤務するほかの同僚警備員と話ができる環境にありました。でも、各人ごとに生活上の関心事・心配事が異なり、一致しやすいと思われた未払賃金の請求についても、気持ちをそろえることがなかなかできませんでした。
■賃上げの機運と仲間の存在
　今まで自分が組合員であることを会社には伝えず動いていたわけですが、この時点で支部結成に踏み出すことにしたのは、自分と職場の状況について加入通告をする上での懸念事項や支障となる事柄が少なくなったこと、また、社会の動きとして「働き方改革」関連の法律改正・施行が進められ、金融政策による経済成長が実現できず、「人への投資」が唱えられたことから、今春闘で賃金引上げなど労働条件向上の機運があったことなどが上げられます。別の案件でプレカリアートユニオンに加入し解決したＳさんが、たまたま同じ警備会社で仕事をしていることが判ったことから、Ｓさんと支部を結成し、会社に加入通告と春闘要求を提出しました。
■成果はあった。仲間作りを続けます
　春闘では、主に、未払賃金を支払い賃金を引上げること、無期転換を支障なく行うこと、交通費の一部に支払制限があるのを見直し支払うこと、年次有給休暇は、週当たりの勤務日数が少ない人も取得しやすくすること、などを要求しています。
　第１回目の団体交渉で無期転換は実現することができました。会社との緊張関係は、一労働者としては、これからも続きます。助け合う人、後を継ぐ人を見つけ、仲間づくりを続けていきます。