プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

未払い残業代問題、離職理由(会社都合にすること)などについて交渉していた千葉県内の運送会社と和解!

未払い残業代問題、離職理由(会社都合にすること)などについて交渉していた千葉県内の運送会社と和解のはこびとなりました。配車を取引先に丸投げした状態で過労死ラインを大幅に上回る時間外労働に従事させていた会社に、長時間労働を是正するための具体的な要求、助言も行い、労働関連法規を遵守する道筋を作り、早期和解を実現することができました。

 

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プレカリアートユニオンの完全勝利判決 DMUと宮城史門(前田史門)氏に対する名誉毀損訴訟で

【DMU総合研究所(DMU民主一般労働組合から名称変更)と宮城史門(前田史門)氏に対する名誉毀損訴訟で、プレカリアートユニオンの完全勝利判決が出されました】

 2021年12月24日、東京地方裁判所が、プレカリアートユニオンと執行委員長の清水直子が、DMU総合研究所(DMU民主一般労働組合から名称変更)と宮城史門(前田史門)氏を被告として提訴した名誉毀損訴訟において、判決を言い渡しました。

 被告側の主張をすべて退け、DMU総合研究所及び、宮城史門氏に損害賠償金を支払うことを命じる判決でした。

 プレカリアートユニオンと執行委員長の清水にとって、完全勝利といってよい内容です。詳細は追ってお知らせいたします。 

 

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表現の現場における評価する側・される側の男女比、数字で一目瞭然。ハラスメントへの影響も。表現の現場調査団がジェンダーバランス調査中間報告

表現の現場における評価する側・される側の男女比
数字で一目瞭然。ハラスメントへの影響も
表現の現場調査団がジェンダーバランス調査中間報告

12月9日、厚生労働省の会見室で、表現の現場調査団による活動報告と、ジェンダーバランス(男女比率)調査中間報告の記者会見が行われ、プレカリアートユニオン多摩美術大学支部の組合員でもある、彫刻家・評論家・アーティストの小田原のどかさんを含むメンバーが、表現の現場でのハラスメントの実態報告と、それらに影響を与えている、選定や評価をする側の男女数の不均衡などについて報告を行いました。

 表現の現場調査団は、2020年11月に表現に関わる有志によって設立され、表現の現場における様々な不平等を解消し、ハラスメントのない自由な表現の場を目指して、5年間継続して調査活動や社会海瀬の取り組みを行うことにしています。表現の現場とは、特定の分野ではなく、アート、デザイン、演劇、映画、映像、建築、写真、イラスト、漫画など幅広く表現に関わる現場を指し、冒頭で、舞台俳優の端田新菜さんは、「表現の現場では今もなおハラスメントやジェンダー不平等、雇用問題が起き続けている。私たちはそうした現状を分野を横断して調査し明らかにし、現状を是正するため」活動していると紹介しました。
 これまでに表現に従事するあらゆる人を対象に、ハラスメントの実態調査を実施。スノーボール調査(母集団から無作為に回答者を数人を選び、これらの回答者に次の回答者を指名してもらうことを繰り返す)で、1449人から回答を得たなかで、「何らかのハラスメントを受けた経験がある」と回答した人は1195人に上り、不本意に身体を触られた人が503人、性行為を強要されたことがあると回答した人は129人に上ったとのことです。調査結果は、『表現の現場 ハラスメント白書2021』としてウェブ上で公開されています。https://www.hyogen-genba.com/surveys
■審査員と大賞受賞者には男性が多い美術賞
 今回中間報告がされたジェンダーバランス(男女比率)に関する調査は、表現の現場で起こるハラスメントの大きな原因として、各機関やイベント等で行われる選定は評価をする側とそれを受ける側のジェンダーバランス(男女比率)の不均衡に注目。表現を学ぶ学校における教える側と教わる側においても、男女数の不均衡は顕著であるため、2021年4月からの各分野の知名度の高い賞やコンクール、コンテストにおける審査員と受賞者、教育機関における教員と学生のジェンダーバランス調査を行ったものです。2022年3月頃に最終的な調査結果を発表するそうです。
 教育機関と美術分野のジェンダーバランス結果については、アーティストの宮川知宙さんが報告しました。主要な芸術系の大学15校の平均をみると、学生では男性28%、女性72%であるのに、教授では男性88%、女性12%と、教える側は男性が多く、教わる側は女性が多い、という不均衡が見られ、「ジェンダーに関わる作品に対する無理解」や深刻なハラスメントに発展するケースもあったと指摘しています。
 美術の賞でも、審査員には男性が多く、それを反映するかのように大賞の受賞者に男性が多いという傾向が見られました。一方で、CAF賞、シェル美術賞、VOCA展という若手を対象とした賞となると、副受賞者やノミネート作家は女性の方が多くなる傾向があり、「女性作家のノミネートは多い一方で対象は取りづらい、審査員は常に男性が多数を占めている」と指摘しました。
 文芸のジェンダーバランス結果については、小田原のどかさんが報告。五大文芸誌(『群像』、『新潮』、『すばる』、『文學界』、『文芸』)主催の文芸賞・評論賞と文芸賞三冠(芥川賞野間文芸新人賞三島由紀夫賞)を分析しました。五大文芸誌の文芸賞のうち、小説などの賞の審査員のジェンダーバランスは、どれもおおむね男性6割、女性4割となっていて受賞者のジェンダーバランスとほぼ一致するか、逆転して女性の受賞者が多くなるものも。一方、評論を対象とした賞は、審査員・受賞者ともに、ほぼ100%男性が占めていると指摘しました。選ぶ側の男女比が、選ばれる側の男女比に影響していることが一目瞭然です。
■結婚・出産で映画業界を去る女性たち
 映画のジェンダーバランス結果については、主要な映画賞、コンペティションの6つについて、「審査員については男性80%、女性20%と男性が多勢を占め、男性主幹による評価が積年常態化している状況が明らかになり、受賞者は男性85%、女性15%とさらに差が開いた」と指摘。報告を行った映画監督の深田晃司さんは、映画業界に15年間いて、ジェンダーバランスの悪さとハラスメントの状況の悪さを実感している、実態を可視化したいと述べました。新人や学生にひらかれたコンペティションのなかには一次審査員の男女比を50:50とする取り組みがある一方で、「学生や新人に有望な女性監督が多いにも関わらす年齢やキャリアを重ねるうちに減っていく厳しい状況にも目を向けるべき」「例えば、共に映画業界に関わっている夫婦が出産をした場合、ほとんどの場合、仕事を辞めていくのは妻である女性の方。そこで数年のキャリアの断絶を経たことで映画業界への復帰が困難になる女性もいるはず。そういった状況の改善を個々人の努力のみに委ねるのではなく、多様な働き方を維持するための制度作りが早急に求められる。」と述べました。このあたりは、労働組合の役割だと思います。
■「素直」に選べばジェンダーギャップを持ち込むことに
 賞について、男女関係なく素直にいいものを選んでいる、という意見についてどう考えるか問われた評論家の荻上チキさんは、「文学研究においては、かつて評価されなかった作品が現在の社会的達成から評価され、再発見されることが多く、当時はマイノリティである方の作品が再発見されることが多い。一方、当時、女性の妖艶さが生き生きと描かれていると評価された作品の暴力性が後に問題になることもある。当時の評価体系そのものが歪んでいたことを発見していくことを繰り返し明らかにしている。素直に今の価値観で評価すれば、素直に今の社会的価値観をそのまま投影し、ジェンダーギャップや差別や偏見をダイレクトに持ち込む作業になる。だからこそ評論する側は素直に評価するのではなく、そうした価値観はどこからくるかを言語化する。現在の体系で評価する側が気づくことができない価値がある。多くの方が男女を気にせず素直に評価しているとしても、ある作品群を評価し、ある作品群を低劣だと評価する、見えない価値観を内面化している。それは今まで男性優位の作品で育ち、男性優位の評論に触れて、そうしたものを評価すると学習した結果、自分もその価値観を再生産している。今まで何をもって素直と言ってきたのか色々な見方をすることが必要」などと答えました。

 清水直子(執行委員長)


表現の自由調査団は、今後のハラスメント実態調査(量的調査)やリーフレット制作のためにクラウドファウンディングを行っています。
 

camp-fire.jp

※同日の記者会見を報告したこちらの記事は、表も掲載されており参考になります。
 

www.tokyoartbeat.com

 

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未払い賃金問題、人事評価の問題などについて交渉していた凸版警備保障株式会社と和解!

 未払い賃金問題、人事評価の問題などについて交渉していた凸版警備保障株式会社と和解しました。

 労働者が適正に休憩を取得できるような運用変更にプレカリアートユニオンも前向きに協力していきます。

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ノマドたちの厳しい現実描きつつ、 広大な自然を背景に物質主義への疑問も。『ノマドランド』(クロエ・ジャオ監督/2020年/アメリカ)

ノマドランド』(クロエ・ジャオ監督/2020年/アメリカ)

searchlightpictures.jp

 物語は2008年のリーマンショックで主人公のファーンが家を失い、家財を売って手に入れた1台のバンに生活に必要なものを詰め込んで生活を始める所から始まります。ノマドの生活は厳しく、冬の凍える寒さを凌ぎ、駐車場の警備員に起こされ車をどけるように注意を受けるなど、自由気ままで気楽な生活といったイメージは序盤から打ち砕かれます。ファーンは街を転々としながら、非正規の仕事に何とかありつくことでその日その日の生活を送っています。アマゾンの倉庫で働いているとき、先輩のノマドであるリンダから有名なノマド・ユーチューバー、ボブのキャンプに誘われます。
■孤独を抱えながら繋がり合うノマドたち
 ボブのキャンプを通じて、ファーンはたくさんのノマドの仲間と交流し繋がりを持ちます。末期癌に冒され余命宣告を受けながらも最後まで自分らしく生きたいと願いノマド生活を続けるスワンキー、父親として巧くやっていく自信が持てず家を飛び出したデヴィット、ノマド生活を送るのは高齢者が多く、皆、居場所のなさや孤独を胸に抱えています。物語はファーンが彼らと交流し、夫の死を乗り越えていく様子を中心に進んでいきます。時折、見られる雄大な自然風景の描写が神秘的でさえあり、豊かさとは何か、生きるとは何かという哲学的なテーマを投げかけるようでもあります。
新自由主義社会の画一的な価値観に疑問を投じた作品
 「ノマドランド」は日本をはじめ、世界中の国々で高く評価されています。この作品では、格差社会により追い詰められ、仕事や住む場所を失ってしまいノマドとならざるを得なかった高齢者達の生活の厳しさが描かれていますが、その中に物質主義への疑問とそれを離れた先にある自由・豊かさについての視点が確かに存在しており、それが見る人の心を動かす力となっているように感じます。本作で描かれているノマドたちは、新自由主義社会においては典型的な負け組と位置づけることができるでしょう。しかし、その虚しいゲームに勝ったから何だというのか、本当にそれだけが人間の幸せなのかという、強烈な問いかけが日々を自分らしく生き抜くノマドたちの姿を通じて見るものに投げかけられます。
 ノマドたちの生活の厳しい現実を描くと共に、物質主義を離れたところに人の幸せがあることを描くことで新自由主義社会への強烈な批判を行う本作、見る人の視点によって様々な意味合いを持つことでしょう。作中、ファーンは、「ホームレスではなくてハウスレス」という言葉を使っています。建物がないだけで、家(拠り所)はあるということです。反対に建物はあるが家はないという状況が新自由主義社会の行き着く先ではないでしょうか。
 稲葉一良(書記長)

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瞬間毎に移り変わる感情に振り回されないための1冊。『〈新版〉自分を支える心の技法』(名越康文著/小学館新書)

『〈新版〉自分を支える心の技法』(名越康文著/小学館新書)

www.shogakukan.co.jp

 人は誰しも心に怒りの感情を抱く生き物です。しかし、怒りに振り回される人とそうでない人がいます。「自分を支える心の技法」は、そんな怒りのストレスで疲れ果てないための自分の心との向き合い方を解説した1冊です。著者の名越康文氏は、思春期精神医学、精神療法を専門とする精神科医です。自らの意思としての知見に基づく考察を、わかりやすく記しています。
■人の感情は一瞬で変わる
 著者の分析は多岐にわたりますが、その中でも、すぐにでも取り入れられそうな考え方が、「人の感情は一瞬で変わるものである」という認識です。この認識は、仏陀の考え方に基づくものです。人の心は絶えず移り変わり、笑っていたと思ったら、急に悲しみがやってきたり、苛立ち怒りがやってくるものです。一瞬の感情そのものは絶対的なものではなく、それに惑わされてはならないという考え方をすることで、自分の感情と一瞬距離を取ることができ、怒りに飲み込まれてしまうのを防ぐことができるのだそうです。皆さんも、自身を振り返って様々な外的要因により、感情が都度移り変わっていくのが自覚できると思います。怒りと向き合うには、まず自分の心と向き合う必要があるわけです。
■怒りに呑まれると疲れ果て、能力が落ちる
 ところで、なぜ、怒りをコントロールしなければならないのでしょうか。著者は、怒りは能力を落とし、自身を消耗させるものとしています。つまり怒りに振り回されてしまうと思ったような結果が出せなかったり、怒りそのものにより疲れ果ててしまうのです。怒りは正しく使えば武器になるものですが、上手くコントロール出来なかった場合、心身を蝕むこともしばしばです。労使紛争には、様々な怒りの感情が渦巻きます。それらを巧みに捉え、みんなで抱いている同じ怒りを使用者に向けて正しく使うことができた場合、労働組合は強い力を発揮することができます。自分の心と正しく向き合い、しっかりと闘うために怒りを巧くコントロールすることはとても大切なことなのです。とても読みやすい本なので、ぜひ一読を勧めます。
 稲葉一良(書記長)

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世界中の労働運動の変遷を 網羅的に学ぶことができる1冊。『団結と参加―労使関係法政策の近現代史』(濱口桂一郎著/労働政策研究・研修機構)

『団結と参加―労使関係法政策の近現代史』(濱口桂一郎著/労働政策研究・研修機構

https://www.jil.go.jp/publication/ippan/danketsusanka.html

 当たり前のことですが、労働組合があるのは日本だけではありません。労働運動は世界中様々な国で、その国毎の発展を遂げ今日に至ります。『団結と参加 労使関係法政策の近現代史』は、労働政策研究・研修機構 研究所長である濱口桂一郎氏による1冊です。世界の様々な国の労働組合の成り立ちや変遷、そして現在に至るまでを網羅的に紹介しています。300頁強の本書ですが、内容は極めて濃密です。読み込むことで、世界の国々の労働運動の歴史と今について広く見識を得ることができる良書です。
■やはり特殊な日本の労働組合
 本書を読み終え一番はじめに感じたのは、世界的に見て日本の労働組合法は極めて特殊であり、画期的な一面を持つということでした。明示された民事・刑事免責、1人でも組合員がいれば生じる団交応諾義務……日本の労働組合の組織率が20%を割り込んでいることや、企業内労組の御用組合化によりこれらの画期的な労組法が十分に機能しきれていないことが本当に悔しくなります。私たち闘う労働組合は組織化を進め、もっとこの労組法の持つ力を社会全体に浸透させていかなければなりません。
ストライキへの弾圧は民主主義への弾圧
 また、労働者のストライキは昔から様々な国で弾圧され、違法とされてきた時期がありますが、これらの弾圧が行われる際は、戦時下など決まって民主主義が弾圧され、国民全体の権利が国家によって制限されるものであるということが本書を通して分かりました。現在、日本でも関西生コン支部ストライキを違法行為として弾圧する動きが顕著ですが、労働運動以外を見ても、日本では様々なマイノリティの権利が認められない、政府に忖度した歪な判決が相次ぎ司法の独立が強く疑われる、政府が憲法改正を強行しようとするなど、民主主義の根幹を揺るがしかねない事態が頻発しています。日本がストライキを弾圧する国であるということは、民主主義を弾圧する国だということです。改めて、民主主義を守るため弾圧に毅然と立ち向かうことの大切さを感じました。

 稲葉一良(書記長)

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