プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

「『“生涯”ハケンで“低賃金”』に異議あり! 1・17厚生労働省前激励集会」に参加

1月17日、労働者派遣法の見直しを議論している厚生労働省労働政策審議会の部会に合わせて、連合が、「『“生涯”ハケンで“低賃金”』に異議あり! 1・17厚生労働省前激励集会」を開催。全国ユニオンの仲間の酒井桂さんが発言し、自身のパルシステム連合会での派遣切りの経験に基づいて、公益委員案を批判しました。

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全国ユニオン組合員、酒井と申します。
私は3月に派遣先であるパルシステム生活協同組合連合会を雇い止めになりました。3カ月更新の細切れ契約で7年間の勤務でした。
契約上は専門業務の事務機器操作とされていましたが実際の業務は一般事務でした。
派遣先のパルシステムに雇用の改善を求め声をあげました。
その後雇い止めになりました。突然、派遣会社からパルシステムの契約を更新できなかったと言われました。パルシステムからは何の説明もありません。

社会的役割を担い、反貧困活動、年越し派遣村に賛同していたパルシステム生協の足下でも私のような派遣が数十人います。派遣は直接雇用ではないから関係ない、
団体交渉に応じる必要はないとう言い分です。現在争議が続いています。
労働を商品とし、人として見ない、一方的に排除する雇用差別は大変危険な身分制度です。

昨年の公益委員案で私のような派遣労働者、雇い止めは、なくなりますか?
その逆です。派遣労働を完全に自由化する。無期限に派遣労働者を利用することができる、使い捨てもできるものとなっています。なぜ派遣労働者の賃金を上げないのか。処遇差別の改善がされないのか。均等待遇の導入がないのか。直接雇用、派遣先の団体交渉義務はどうなるのか。
この公益委員案の派遣労働者のメリットはなんですか。何一つありません。当事者の声を聴きましたか。現場に行きましたか。誰の声を聴いていますか。あなたたちは短い契約が人質という雇用差別、年収200万円以下の生活をしたことがない、想像すらしようとしない。企業や経営者、人材派遣会社の都合のよいことばかり聴き入れるのは、おかしい。
世界で一番企業が活動しやすい国とは、どんなに働いても生涯派遣の不安定雇用を増大し、正社員ゼロ、全員派遣、みんな低賃金の低所得ということになります。正社員にとっては当たり前の昇給、賞与、交通費、退職金、派遣にはありません。時給は上がらず保険料などは上がり年収は減る一方、そして簡単に使い捨てられる、それが派遣です。

労働を買い叩きする、とんでもない雇用崩壊、差別と貧困社会になります。
労働と貧困はセットです。また心を病んでしまう人、自殺者が急増します。家族の平安もありません。労働を生活を根底からめちゃくちゃに破壊する恐ろしい公益委員案です。

重要なのは労働者が将来を見通して働けること、自分の働きが認められ、生活が向上すること、これらは雇用形態にかかわらず誰にでも与えられるべきです。

このような公益委員案を黙って見ているわけにはいきません。ここにいる皆さん同じ思いで集まっています。働き生きていかなくてはならない。だから何度でも声をあげ続けます。

そしてこの公益委員案をなんとしてもやめさせ、労働者が安心して働き生活ができる、差別や貧困のない社会を心から望みます。

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