プレカリアートユニオンブログ

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テイケイを相手取りパワハラ・退職強要事件の労働審判開始。勤務実績報告書持参の未払賃金請求訴訟提訴へ。「泣き寝入りせず闘う人間もいる」(有賀さん)

テイケイのパワハラ・退職強要事件の労働審判と勤務実績報告書持参の未払賃金請求の本訴提訴へ 当該組合員有賀政敏さんインタビュー

テイケイ株式会社は、東京都庁や2020年のオリンピックの警備を任される大手の警備会社です。会社は、毎週水曜日に行われる勤務報告や装備点検に対しての賃金を支払っていませんでした。有賀さんはプレカリアートユニオンに加入し、その支払いを求めました。その結果、彼に対して行われたのは、あまりにヒドい退職強要。仕事終わりに、ビジネスホテルの一室に閉じ込め、数回の遅刻を「警察沙汰にする」と、実に5時間も脅かされ続け、無理矢理に退職届を書かされたのです。本件は東京地方裁判所労働審判の申立が行われ、10月30日に初回の期日が行われました。事件当時の様子や、これからの警備業界の展望について有賀政敏さんにお話を伺いました。

ベテラン警備員・有賀さん
有賀さんは2018年の3月に警備員としてテイケイ株式会社に入社しました。交通警備2級の資格を持ち、テイケイ以前も13年間警備業界で働いたベテランです。警備に資格が必要な国道や県道の警備を中心に業務を行い、仕事に関して仕事に迷惑をかけたことはないといいます。組合のアクションにもよく参加していて、温和な表情に背筋がピンと伸びた、とても姿勢が正しいその姿は印象的です。

水曜日の勤務報告と装備点検は業務だ
有賀さんが働いているテイケイでは、毎週水曜日に警備員に対して、事務所での装備点検と勤務報告を義務付けていました。事務所内で制服に着替えた警備員は、一列に並び順々に、ときには数人一緒に上司のチェックを受けます。その際に装備の汚れなどがあれば、きれいな制服に着替え、OKが出るまでやり直しです。髪の長い男性は「髪が長いので切るように」と命じられることもあるようです。続いて実績報告書を提出します。給料は週払いで、これを出さないと振り込まれません。長年テイケイはこの勤務報告を業務と認めず、賃金や交通費を一切支払っていませんでした(プレカリアートユニオンとの交渉の末、現在は500円のみ手当として支給)。この水曜日の賃金の支払い等を求めて、有賀さんはプレカリアートユニオンに加入します。しかし、加入から1週間も経たないうちに彼は強烈な退職勧奨に合うのです。

ホテルの一室、深夜5時間にも渡る退職強要
福井の現場に長期派遣されていた有賀さんですが、仕事が終わり組合員の仲間2人と話していたところ、会社から連絡を受けます。そのまま3人は駅前のビジネスホテルへ連れて行かれました。会社は有賀さんたちが不正を行ったと告げ、過ちを悔い改めて次に繋げるための話をしたいとホテルの個室へと通しました。会社が突きつけたのは「電子機器使用詐欺罪」という聞き慣れない罪状。これは彼らの数回の遅刻を指してのことだったといいます。有賀さんは仲間と別の部屋へ連れて行かれ、2対1で長時間の尋問を受けます。「警察に突き出す」「徹底的に追い詰める」などと脅され、反省文と退職届を書かされてしまいました。激しい退職強要は5時間にも及んだそうです。解放され、他の2人も同様に退職届を書かされたことを知った時、既に日付は変わっていました。「次に繋げる気なんてはじめから無かった」「あんなやり方は汚い」と有賀さんは当時を振り返ります。

「朝までに出て行け」
有賀さん達が解放されたのは深夜でしたが、疲労困憊にも関わらず、眠る時間は与えられていませんでした。会社は、朝の10時までに速やかに寮の荷物をまとめ引っ越しの準備をするよう、有賀さんたちに命じていたのです。引っ越し作業は夜通し行われ、終わったのは朝の9時前後。散り散りになるのが名残惜しく、3人はそのまま食事に行ったそうです。「こんなやり方はひどい」「悔しい」3人は会社のなりふり構わぬ組合潰しに、声を揃えたそうです。「組合に入ったことを理由に会社から追い出すのは許さない」。有賀さんはこのことがきっかけで、会社と徹底的に闘う決意をします。

泣き寝入りせず闘う人間もいるんだ
街宣にビラまき、ティッシュ配り、テイケイに対する組合の抗議行動の列には、常に有賀さんの姿がありました。会社が組合を敵視した極めて不誠実な態度を取り続けたため、有賀さんは東京地方裁判所に地位確認の労働審判を申立てます。初回10月30日の期日、緊張しながらも有賀さんの態度は毅然としていました。「今までテイケイは気に入らない人間を一方的に排除し続けてきた」「泣き寝入りせず闘う人間もいるんだということを会社に知らしめたい」「会社が危機意識を持って反省し、自ら行いを改めてもらえれば」そのように、有賀さんは審判に対する気持ちを語っていました。

水曜日の実績報告に関しては、東京地方裁判所に本訴提訴をし、まもなく法定での闘争がはじまろうとしています。このことがきっかけで、テイケイのみならず、警備業界全体にいい影響を及ぼすことができたらと有賀さんは語っていました。

https://www.youtube.com/watch?v=scQgknQwefA

【抗議・ご意見は】テイケイ株式会社(旧名 帝国警備保障株式会社)
代表取締役 影山嘉昭
東京都新宿区歌舞伎町1-1-16テイケイトレード新宿ビル(靖国通り
電話番号03-3207-8511(代表)

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