【組合員紹介&組合員の手記】どんなに圧力をかけられても屈しない!
勝利和解した裁判での約束が守られずロケバス会社と2度目の裁判に取り組む(有)コム支部支部長の榎本牧人さん
私は、ロケバス会社、有限会社コムに約20年間勤務してきました。主にテレビ番組やCMなどの現場で、早朝から深夜に及ぶ撮影に同行し、全国津々浦々色々な場所に行きました。車の運転は好きな方だったし、いろんな場所に行けるロケバスの仕事は楽しくやれていました。
■不明確な賃金体系と賃金不払い
しかし、その裏では長時間労働と低賃金、不透明で不公平な給与体系に苦しめられてきました。給与は「基本給+歩合制」で構成されており、月の売上によって大きく変動します。つまり、どれだけ長時間働いても配車内容によっては低賃金になり、逆に労働時間が少なくても高収入になることもあります。その配車の割り振りは、すべて配車係の一存で決定されていました。明確な基準も説明もないまま、労働時間と賃金が比例しない給与体型に翻弄され、多くの社員が不安定な生活を強いられてきました。
さらに、会社の体質そのものにも大きな問題がありました。家族経営によるワンマン体制で、就業規則や労務管理も整っておらず、労働者の権利など顧みられることはありませんでした。このような状況に対し、私を含む複数の従業員が声を上げ、未払い残業代の請求を行いました。
■未払賃金請求訴訟では勝利和解を実現
月に300時間を超えるような過酷な労働に対して、正当な残業代が支払われていなかったことは明白でした。
しかし、会社はこれに対し「残業禁止命令」を出すという対応に出ました。我々は仕事を選べる立場ではなく、割り振られたロケに同行するだけです。そもそもロケバスの仕事において「残業禁止」というのは現実的に不可能であり、これは事実上の“仕事をさせない処分”でした。その結果、給与は大きく減少し、同僚との接触も制限され、現場で孤立させられるようになりました。
社内では「残業代を請求した社員=問題児」という空気が作られ、まるで悪者扱いされるような雰囲気が蔓延していきました。
会社はやがて「金を払うから辞めてほしい」と和解を持ちかけてきました。給与が下がり、居場所もなくなったなかで、その条件を受け入れて退職していった仲間もいます。しかし、私は納得できませんでした。何も悪いことはしていない。ただ、正当な権利を主張しただけなのに、なぜ職場を追われなければならないのか。私ともう二人の従業員は屈せずに最後まで闘い続けました。
そして、約3年間私たち3名の従業員はこの嫌がらせに耐え、ついに「完全勝利の和解」を勝ち取りました。和解の条件として今後の労働条件についての約束が明確に記されました。
■働く者の誇りを胸に、新たな犠牲者を出さないために
ところが会社は、和解から間もなくこの約束を破りました。会社は私に対して労働時間に関する差別的取り扱いを行いました。会社は反省するどころか裁判の約束すら破ってきたのです。私の働く権利が再び踏みにじられました。現在、私はこの会社と2度目の裁判で闘っています。
私は、どんなに圧力をかけられても屈しません。働く者としての誇りを胸に、そしてこれ以上同じような犠牲者を出さないために、私は今も労働組合の一員として声を上げ続けています。この闘いは、私個人のものではなく、すべての働く人たちの未来のための闘いです。
榎本牧人(プレカリアートユニオン有限会社コム支部支部長)
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