【支部紹介＆組合員の手記】田口運送・都流通商会支部２０２４年の春闘２％、２．５％賃上げは実現し引き続き交渉中

支部紹介＆組合員の手記
田口運送・都流通商会支部２０２４年の春闘
２％、２．５％賃上げは実現し引き続き交渉中

　皆様、こんにちは。
　活動再開をご報告してから２０２４年６月で（原稿執筆時同月）早くも６回目の団体交渉となります。この８年間で我々の労働環境や生活環境が大きく変わりました。賃上げなどは一切なく、社内での環境が大きく大きく変わりました。
■さらなる賃上げ求めて春闘を継続
　多くの報道でご存じの方もいらっしゃると思いますが、運送業全般に残業時間の規制が法制化されました。多くのドライバーが残業が反映された賃金で生活を成り立たせている、物価が高騰するなか、賃金（手取り）が下がっていきました。これでは生活ができません。節約に節約を重ねた生活では身体も生活も破壊してしまいます。そこで、春闘にのぞみました。
　①組合員の月額賃金の８％増額、②物価上昇手当１０万円支給、③２０２３年１２月支給の冬季一時金を月額賃金の２か月分以上の支給を要求し粘り強い団体交渉を繰り返した結果、田口運送では２・５％、都流通商会では２％の賃上げを勝ち取りました。
　これは労働組合の大きな力です。今まで賃上げなどなかった我々に労働組合の春闘要求が通ったわけです。現段階では妥結にはいたってはおりませんが、②、③と合わせてさらなる深みのある団体交渉を続けていきます。
■不衛生なトイレの改善を要求し実現
　要求していることはまだまだあります。「都流通商会本社のトイレを整備し、安全、清潔に保つこと」という要求です。これについては、全社員が使える社屋外にあるトイレの扉が外れて、取り外してあり、排泄行為が外に丸見えになってしまう、鍵が壊れている。屋内、屋外のトイレがともに不衛生で、内勤者も近所のコンビニに行って用をたすという始末。これには大変驚かれる方も多いと思います。
　トラックの運転業務という特性上、気軽にはトイレにいけません。業務が終わりトイレに行きたいのに行けず、ギリギリまで我慢して会社に着いたと安堵したかと思ったら、このようなトイレでは用を足すことができないのです。
　運送業なのですから、ドライバー経験者であれば少し創造力を働かせればわかると思うんですがこういうことが出来ていないんです。これについては、組合の要求によりすぐに改善がなされました。
　また、「都流通商会において、新型コロナウイルス感染症の感染対策を適切に行うこと」については、流行ピーク時から対面時における遮蔽物(ビニールや透明なプラスチック製など)がなく、換気も行わず、アルコールチェッカーの消毒も行われていませんでしたが、組合の要求に、対面時の遮蔽物はいまだにありませんが、換気やアルコールチェッカーの消毒、質の高いマスクの支給がなされるようになりました。
　そして、「都流通商会において、欠勤したドライバーのしわ寄せによる業務負荷を軽減し、再発防止策を講じること。欠勤の理由が詐病の疑いがある場合についても調査と再発防止を適切に行うこと。」これについても、即座に原因となることを調査して業務改善がなされました。
■支部の仲間も増えてますますやる気に
　この時点では、まだまだ継続協議とされている問題がありますので妥結にいたるまで粘りつよく頑張ります。労働組合の要求でここまで変わります。変わるんです。上記のような、人のことは知ったこっちゃない、言われてないから知らない、俺には関係ないなどの自分勝手な考えやネジのゆるみが、大きな事故につながり、社会に大きな影響をあたえます。
　この間、我々，プレカリアートユニオンの可能性に将来の健全な働き方を確信して我々の支部に新しい組合員も増えてきました。新しい組合員がこう言っていました。「ネットで労働組合を調べたら入らない理由がない」と。
　大きな大きなトラックを公道で安全に走行させて、社会生活のインフラを担い、未来ある運送業を継続するには労働組合が必要です。労働組合にはできることがあるんです。変える力があるんです。変わらないじゃない、変えるんです。
　次回、妥結のご報告ができるようにますます頑張ります！　プレカリに入ろう！
　報告者は、「やる気、げん気、うめ木（支部書記長・梅木隆弘）でした。
　梅木隆弘（田口運送・都流通商会支部書記長）