プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

賃金の切り捨てと闘うことによる家計への好影響について【いなばの生活力向上計画 第34回】

いなばの生活力向上計画 第34回

賃金の切り捨てと闘うことによる家計への好影響について


 毎回生活力向上に役立つ情報をお届けするこのコーナー、今回は少し違った切り口からお届けします。違法にもかかわらず蔓延する賃金切り捨て。労働組合としてこれにNOというのは当然ですが、今回はこれを闘い勝ち取ることでの家計への影響を考えていきたいと思います。
■たかが数分? 本当? 実際に計算してみよう
 さて、切り捨ての問題、「数分のことだからそんな細かいことはいいよ」などと組合員歴の長い仲間でさえ、その額が小さすぎると軽視してしまいがちです。「闘う」と標榜する企業内労組などでもこの問題にはなぜか全く手を付けない組織がゴロゴロ。論より証拠です。まずは実際に計算してみましょう。仮に基本時給を1200円、1日8時間労働の日勤(早朝深夜なし・他の残業なし)で出勤時・退勤時にそれぞれ5分間の切り捨て有り、月20日出勤と仮定します。1日の金額は1200×1.25×10/60(10分)=250円。1ヶ月分だと250円×20=5000円。1年になると6万円。3年間で18万円。まずはこの数字、概ね皆さんの感覚通りでしょうか。
■切り捨てられた金額と総収入を可処分所得と検討してみると
 先ほどの条件で出された計算結果、ひと月5000円に注目しましょう。フルタイムで時給単価1200円の労働者の月額賃金は約21万円。賃金の2.5%弱です。春闘の要求水準を考えれば無視できませんね。次にこれを可処分所得と比較します。可処分所得とは収入から、税金や社会保険料などを除いた所得を指します。つまり自分で自由に使える手取り収入のことです。月給21万だと概ね17万円を少し下回ります。
可処分所得「的」に考えると大違い
 「的」にというのは、可処分所得の意味を拡大して考えるということ。この例だと17万円自由に使えるといっても、毎月の家賃、光熱費、(駐車場・ガソリン)、通信費、その他の固定費などの支払はほぼ決まって生じます。これも引いた額と比較してみましょう。仮に家賃6万円、光熱水費1万円、通信費1万円、貯蓄含むその他の固定費3万円とすると手元に残るのは6万円。5000円のインパクトは決して小さくないはずです。しかも、この6万円の中から日々の食費・日用雑貨費などを支出する必要があります。それらも引いた「究極的に自由になるお金」と比較すると2割増し、3割増し、場合によってはもっとという可能性も十分あります。
 賃金切り捨ての改善は、例えばいつも買っていた低脂肪乳が牛乳になる、毎日我慢していた定食のトッピングをつけられるなど具体的な日常行動に変化が起きるほどのインパクトを持ちます。言い換えれば使用者の搾取によりこの分貧しくされてしまっているのです。数分の切り捨てを許さないことは、権利の侵害・搾取を許さないという労働者の正しい姿勢というだけでなく、実際に生活を豊かにする要求となるのです。
 稲葉一良(書記長)

 

【労働相談は】
誰でも1人から加入できる労働組合
プレカリアートユニオン
〒160-0004東京都新宿区四谷4-28-14パレ・ウルー5F
ユニオン運動センター内
TEL03-6273-0699 FAX03-4335-0971
メール info@precariat-union.or.jp
ウェブサイト https://www.precariat-union.or.jp/
ブログ https://precariatunion.hateblo.jp/
Facebook https://www.facebook.com/precariat.union
twitter https://twitter.com/precariatunion
YouTube https://www.youtube.com/channel/UCAwL8-THt4i8NI5u0y-0FuA/videos
LINE労働相談 https://page.line.me/340sctrx?openQrModal=true