プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

ビルメンテナンスのユニオンで、賃金アップ実現

ビルメンテナンスのユニオンで、賃金アップ(最大月額25,000円)を獲得しました。

都内中堅ビルメンテナンス会社で結成されたスユニオンが先日の団体交渉で昨年7月に実施された賃金引下げ額を最大日額1000円戻すことで、会社と合意妥結しました。このことにより、組合員の給与は最大月額25000円の増額となります。その他、廃止された手当に関しても一部復活、増額を勝ち取りました。

昨年、会社側から一方的に行われたリストラにより、賃金の大幅引き下げ、手当の全廃、労働者を有期雇用へ移行させるなどの労働条件改悪が進められ、それに反発した労働者が労働組合を結成し、この間交渉を継続してきました。この間、会社が行なった一部労働者への不当処分の撤回、有期雇用制度の会社への導入撤回、チェックオフや組合掲示板の獲得、労働条件変更に関する事前交渉をはじめとした労働者に有利な労働協約の締結などについて交渉を通じて実現してきました。交渉を通じて会社側は誠実に交渉に応じ、経理公開など組合の要求に誠実にこたえて来たため、話し合いは友好的に進んできました。この背景には、労働者の8割以上を組織した労働者の力があったことは確かです。私たちも数は力という労働組合の原則を実感した交渉でした。

組合結成から七ヶ月あまり、組合は内部の団結の危機などを乗り越え、今回の成果を獲得しました。労働組合など経験もしたことがない労働者が、要求実現のため仲間同士の軋轢をブレイクスル―し、交渉の中では要求内容と現実の条件を見つめ、討議しながら要求水準を作り上げた過程は、労働組合は人間集団を成長させるということを仲間に実感させたと思います。オルグとして入った私も要求実現が労働組合の存在意義であることを再確認しました。

今後の組合運営では、経営環境の厳しさから来る様々な困難が予想されます。しかし、仲間の団結が維持強化されればきっと乗り越えられると思います。不安定な生活を強いられている仲間は、職場で孤立し、不当な扱いを受けてもなかなか立ち向かえないのが実態です。ただし、仲間と力を合わせ自分が働く現場で闘えば自らの身を守り、条件を有利に変えることも可能です。私たちは、今後も働く現場に依拠した組合づくりに邁進します。今、他の職場の仲間も春闘要求を掲げて交渉を行っています。みなさんのご支援、ご注目をよろしくお願いします。共に頑張りましょう!

プレカリアートユニオン
執行委員長 大平正巳

電 話 03-6276-1024
FAX 03-5371-5172