プレカリアートユニオンブログ

労働組合プレカリアートユニオンのブログ。解決報告や案件の紹介など。

(株)サン・ライフホールディングス傘下の(株)クローバーは1人たった5000円(6人分で合計3万円)のパート職員への冬期一時金を支給しろ

介護労働者の待遇改善は急務の課題です。パート労働者は、介護事業所をともに支える大事な仲間です。

しかし、神奈川県平塚市に本社を構え、冠婚葬祭業、ホテル経営に加えて介護事業所の経営にも乗り出した株式会社サン・ライフホールディングス(代表取締役竹内惠司、代表取締役比企武/神奈川県平塚市馬入本町13−11 https://www.sunlife.jp/)傘下の株式会社クローバー(代表取締役黒崎寿雄/神奈川県平塚市馬入本町13−11)では、ごくささやかな2018年冬期一時金をパート労働者に支給することについて、組合側の理を尽くした説得にも関わらず、黒崎社長が不合理に頑なに拒んでいます。

冬期一時金といっても、パート職員6人に対し、1人5000円という冬期一時金と呼ぶにはささやか過ぎる金一封を、合計3万円を支給するよう求めているだけです。正社員には1ヶ月分の賞与が支給されました。本来ならパート職員にも同水準の支給を求めるべきところ、パート職員が所属する静岡県沼津市内の事業所は赤字であること(クローバーとしては黒字です)、雇用契約で賞与支給は条件にはなっていなかったことから、せめて支給すること自体は差別なく行うよう、1人5000円の金一封の支給を求めていたものです。職場の仲間を仲間として尊重し、心を一つにして質のよい介護を実現するための第一歩です。

黒崎社長は、パート労働者が就労する沼津の介護事業所が、赤字であるからパート職員に賞与は支払えないの一点張りです。しかし、赤字幅は前年度より約500万円少なくなっています。これがパート職員を含む全職員の功績によるところは間違いはなく、そのことは社長も認めています。3万円の支給は、事業所の黒字化を遅らせるような金額ではなく、むしろパート職員の意欲を高めるでしょう。

赤字の主因は周辺相場からかけ離れた高額な家賃であり、会社はその減額交渉に失敗しています。これについては、一般職員はどうすることもできません。赤字改善が遅れている要因として、黒崎社長は、訪問介護事業所の特定事業所加算の取得を、施設長がしていないと言い続けてきました。この加算については、極めて慎重に申請手順をおって進めていくべきもので、利用者ご本人の意思確認、同意等の手続きなどの一部をとってみてもハードルの高い加算なので、これを拙速に取得することで生じる企業リスクを慮り、一旦留保しているものでした。

何より2018年夏の一時金については、パート職員1人5000円×6人分を解決金というかたちであっても支払っています。

2018年12月12日、12月27日の団体交渉で黒崎社長は、事業所が赤字だから契約にない賞与は支払わないとしか発言せず、どんなにその主張が不合理で、合計3万円の支給が黒字化転換を遅らせるような影響のある金額ではなく、パート職員の就労意欲を高め、事業所で職員が心を一つにしてよい介護を実現するのに資する効果しかない、と説明しても、コミュニケーションを拒否するかのように、支給しない、とだけ繰り返しました。

この黒崎社長の交渉態度は、合理的な経営判断ですらなく、単なるパート職員の差別であると受け取らざるを得ませんでした。介護労働者の待遇底上げを妨げるべきではなく、非正規労働者の差別をこれ以上許すわけにはいきません。そのため、やむを得ず、沼津市内の介護事業所で、2018年12月末で期限切れとなる36協定の締結をすることができませんでした。黒崎社長は、36協定未締結の場合は残業禁止の措置を講ずるという書面を出しましたが、人の命をお預かりしている介護福祉事業者としてあるまじきことであり、言語道断です。介護労働者である組合員は、2019年1月1日以降も、必要な残業はしますのでご安心ください。36協定未締結の責任は会社がとるべきものです。

クローバーは、法人としては黒字です。黒崎社長は、一切の歩み寄りを拒否し、パート職員が働く事業所が赤字なのでパートには1円たりとも賞与を支払うことはできない、と繰り返すだけでした。壊れてしまった何かが虚しく無機質に音を出し続けているようでした。黒崎社長が、この「何か」を欠落したまま、介護福祉事業所を経営していくことには、関わる労働者をはじめとする全ての人々へ、あらゆるリスクと損害が及ぶことを痛切に感じました。

人の心に添うことができない経営者の招く、あらゆるリスクを回避し、会社を守るためにも、私たちは直接行動に取り組むことにしました。

介護労働者の非正規労働者の待遇底上げのため、ご支援、ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。

【ご意見・抗議は】
株式会社サン・ライフホールディングス
神奈川県平塚市馬入本町13−11
TEL0463−22−1233
FAX0463−23−8818
代表取締役会長 竹内 惠司
代表取締役社長 比企  武
https://www.sunlife.jp/index.html

株式会社クローバー
神奈川県平塚市馬入本町13−11
TEL0463−22−1233
FAX0463−23−8818
代表取締役 黒崎 寿雄

【労働相談は】
介護労働者の待遇底上げに取り組む
誰でも1人から加入できる労働組合
プレカリアートユニオン
〒151-0053 東京都渋谷区代々木4−29−4 西新宿ミノシマビル2F
TEL:03-6276-1024 FAX:03-5371-5172
info@precariat-union.or.jp
※会社のPCからは相談メールを送らないでください
http://www.precariat-union.or.jp/  http://d.hatena.ne.jp/kumonoami/