【組合員の手記＆解決報告】ユアテックとの春闘で５０００円賃上げ実現！性別役割分業を固定化する説明書も改訂と回答

ユアテックとの春闘で５０００円賃上げ実現！
性別役割分業を固定化する説明書も改訂と回答

　私は、株式会社ユアテックで事務職をしている。もともとは、男性に比べてあまりに女性が軽んじられている状況に憤ってプレカリアートユニオンに加入した。
　今回の春闘では大きな柱が二つあった。基本給の賃上げと、お客様に渡す「説明書のイラストの改訂」についての要求である。
■説明書のイラストは性差別意識の表れ
　読んでいる方は「説明書のイラスト」ってなんのことかと思うでしょう。この会社は、株式会社ＮＯＲＩＴＺの子会社で、メンテナンス業務を行う会社である。扱っている製品のリモコンの説明書のイラストについて問題にした。使っている家庭の人々の描かれ方である。家事を行っているのはエプロンをした女性だけである。ずっとエプロンをして、皿を洗っている。または、子どもの頭を洗ったりする。一方の男性はというと家事はしない。通話機能があるリモコンの説明をするイラストで風呂場にいる男性が「ビール用意しておいて」とのたまう。自分で用意しろ！と、誰か言わなかったのだろうか。２回目の団体交渉ではジェンダー平等チームの小田原のどかさんも参加してくださり、問題がある表現であることを伝えてくださり、仲間がいることは本当に心強いと思った。
　このような性別役割分業制の考え方が残っているのは、会社にいても感じている。お歳暮が来ると女性が配るまで暇そうな外回りの営業がぺちゃくちゃ喋りながら待っている、おまけに配分の仕方に文句まで言ったりする。私は意地でもやらない。自分で持っていけと思う。また、顧客対応業務に必要な簡単な技術的な知識は、事務職には研修しない。事務員である女は空気を読みながら覚えろということのようだ。
　今回の春闘では、２回の団体交渉、事務折衝を経て、月額５０００円の賃上げも勝ち取ることができたし、団体交渉の結果、ＮＯＲＩＴＺ本社でもイラストの改訂を検討することになったという。まだまだ男尊女卑的であるが、元気があるうちは少しずつ風穴を開けていけたらと思っている。
　ババカヲルコ（組合員）