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4~6月に沢山残業すると手取りが減るって本当? 社会保険料の定時決定について【いなばの生活力向上計画 第37回】

【いなばの生活力向上計画 第37回】

4~6月に沢山残業すると手取りが減るって本当?
社会保険料の定時決定について


 毎回生活に役立つ情報をお届けするこのコーナー。今回は昔から都市伝説のように言われ続けているとある話題について紹介します。
 「4月~6月に残業すると後で手取りが減る」というものです。手取りが減るとは恐ろしいですね。これは健康保険の「定時決定」という制度が影響している問題です。果たして本当に手取りは減るのか、実際にどのような制度になっているか見ていきましょう。
■9月からの健康保険料は4月から6月までの給与額によって決定する
 健康保険料は収入に応じて50の等級に分かれています。等級に応じて保険料は決定されるのですが、これは原則として毎年9月に変わります。このことを「定時決定」と言います。そして、その計算の基礎となるのはその年の4月から6月に支払われた報酬の総額です。厳密に賃金の締め日支払い日などを考えると4月~6月というよりは3月~5月の会社が多そうですが、どうやら噂は、ほぼほぼ本当のようです。
小見出し】じゃあ、4月から6月はなるべく働く時間を抑えた方がいいのか
 そうするとこの期間に沢山働くのは損なのでしょうか。結論からいうと、そんなに意識する必要はないと思います。というのも、社会保険料は場合によっては、基本給などの変動によって変わることもあるからです(これを「随時改訂」という)。なので、転職などで賃金が下がってしまった場合などに高い保険料を払い続けるようなことにはならないわけです。この随時改訂の対象にならなくてもそんなに大きく心配することはありません。
■保険料が高いことによるメリットもある
 例えば一番身近なのが、病気や怪我で貰える傷病手当金。この算定の基礎となるのは健康保険料の等級(「標準報酬等級」という)です。雑な言い方になりますが、保険料が高いということは掛け金が高いということ。休業時の補償も増額されることになります。また、それ以外にも女性の被保険者が出産に際して支給される出産手当金の計算の基礎になるのも標準報酬月額です。更に、健康保険の等級は基本的に厚生年金とも紐付いているので、将来貰える厚生年金の額も高くなります。
 巷の噂は、まあまあ本当でしたが、その時期だけ狙って無茶な残業をするなどをしなければそんなに怖れることはありません。むしろ、そこを気にするならばこの季節は自分のそもそもの賃金をが適正なのかしっかりと意識をすることが大切だと思います。保険料額の増額が家計に与えるインパクトが大きいということは生活の余裕が少ないということ。職場の仲間に積極的に声を掛けて労働組合を作って会社と交渉して、賃上げによって標準報酬月額を上げてしまうくらいの気持ちが大切です。
 稲葉一良(書記長)

 

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